黒猫のワルツ

両想いまではまだ遠い

 

皆様こんにちは

LUKAでございます

 

 

今の会社へ入社してからもうすぐ3か月

 

 

その3か月間の間

私にはとてつもなく我慢している事があった

 

 

 

それは

 

 

毎朝道路ですれ違う素敵な男の子と触れ合いたい・・・!

という事

 

毎朝毎朝必ず

会社の駐車場を出てすぐの所ですれ違うんですよ

 

 

だけど

どうしても声を掛けられない

 

 

彼は

私の会社の作業員さんたちとも仲が良いようで

よくじゃれ合っている姿を見かける

 

彼と仲良くなるには

私もその輪の中に思い切って飛び込めばいい・・・!

 

 

・・・が

私が近付いて行くと

丁度そのじゃれ合いが終わるタイミングで

「じゃあまたな!」なんて言ってお別れをしちゃっている

 

 

くっそぅ!!!

 

私も混ぜろよ!!!

 

私がそこへたどり着くまでじゃれ合ってろよ!!!

 

 

その上

道路で私と彼がすれ違う時

 

私は彼と仲良くなりたいから

わざとに彼が居る方に近付いて行くんだけれど

 

彼と一緒に歩いているおじさんが

彼を引っ張って向こうに連れて行ってしまうのだ

 

 

んんんんん・・・!!!

 

なんで邪魔するんだよぉ!!!

 

 

私も彼と仲良くなりてぇんだよ・・・!!!

 

 

毎朝毎朝

美しい瞳をした素敵な彼を遠くから見つめるだけの毎日

 

同じ会社の作業員さんたちとは

あんなにも仲良く打ち解け合っているのに

どうして私はその中に入れないのだろう・・・・・・

 

 

しかし先日

 

とうとう私にもチャンスが巡って来た

 

 

いつものように駐車場を出て少し所で

 

前方に彼の姿が見える

 

 

そこには同じ会社で働くクマさん(今ではすっかり仲良し)の姿も・・・!

 

 

うぉおおおーーーー!!!

 

絶対に間に合ってみせぇぇぇーーーる!!!

 

 

競歩のようにシャカシャカ歩き

一気に距離を詰めた私

 

 

彼とクマさんが離れてしまわないように

敢えてまだ距離があるうちに声を掛ける

 

 

私「おはようございまーす!」

 

クマ「おっ!おざーーっす!」

 

彼「・・・・・・・・・・・」

 

 

ふっはぁぁぁぁっ・・・!

 

後数メートル・・・!

 

後数メートルで彼が目の前に・・・!!!

 

 

・・・が

どうやって彼に声を掛けたらいいのだろう

 

 

その瞬間

 

クマさんが最高のセリフを放った

 

 

クマ「ほらー綺麗なお姉さんだぞ!

   お前綺麗なお姉さん好きだろ!」

 

 

うぉーーーーナイスアシストーーー!!!

 

 

私「触って良いんですかぁ!?」

 

飼い主「どうぞ」

 

クマ「良いって!!!」

 

 

そのクマさんの言葉を聞いた瞬間

 

嬉しさのあまり恐らく表情が溶けていた

 

 

溶けた表情で彼に両手を出して向かって行く

 

 

私「おはよぉおおーーーー!」

 

彼「!!!!!!」

 

 

そのまま彼に抱き着く私

 

 

うぉおーーーーーーーー何というフカフカ感ーーーーー!!!

 

 

 

そう

 

彼は

 

とっても大きなハスキー犬!!!

 

 

毎朝毎朝中年の男性と散歩をしているのだけれど

あまりのその大きさに

すれ違う人たちは若干引け腰

 

そのせいか

 

私がわざとに彼に近付こうと狙っているのに

飼い主の男性は人から引き離そうとして

グイッとリードを引っ張って

私の反対へと誘導してしまうのだ

 

 

こんなに近くで彼を見たのは初めて!

 

 

綺麗な目をしていると思っていたけれど

近くで見れば見るほど美しい・・・!

 

まるで精工な細工を施されたガラス玉のようじゃないか・・・!

 

毛並みもつややかでふわっふわ

 

顔の雰囲気からまだまだ若い男の子の様子

 

 

私「ふあぁぁぁぁぁ・・・・・・・・」

 

 

抱き着いたまま頬ずりする私

 

 

本来だったらよそ様のお宅のワンちゃんにここまでしないんだけれど

作業員のおじさんたちは皆やってたもん!!!

 

だから私だってやっていいでしょ!!!?

 

ずーーーーーっとやりたくてやりたくて仕方なかったの!

皆ばっかり良い思いして

私だって犬大好きなんだからぁぁぁ!!!

 

 

飼い主「あら、毛だらけになっちゃうよ!?」

 

私「いいんですいいんですぅ~

  そんなの全然いいんですぅ~~~!

  あぁなんという素晴らしい触り心地・・・!

  まさに天国!!!」

 

クマ「やっぱり犬好きなんだ!

   触りたそうな顔してみてたもんな!」

 

 

分かってくれてたの!!!?

 

そうだよ!

 

ずっとあなたたちを恨めしそうに見ていただろう!?

 

クマさんが一番彼と仲良しだったでしょー!?

憎たらしくて羨ましくて妬ましくて仕方なかったんだからー!

 

 

私「一緒に寝られたら最高そう・・・!」

 

クマ「すごいふわふわだよなぁー!」

 

 

少し離れて近くで顔を見つめる

 

 

あぁ・・・

 

かわゆい・・・!!!

 

 

彼「・・・・・・・・・・」

 

 

彼は

吠えることも無ければ

噛みつく様子も無く

とにかく人懐っこい雰囲気で

優しい目をしている

 

 

私「あぁ凄く賢い顔してる・・・」

 

クマ「賢いんだわー

   絶対吠えないし絶対噛まないしなぁ」

 

 

両手でふわっふわの彼の顔を挟んで撫でる

 

とにかく可愛い

 

噛みつきたいほどに可愛い

 

 

その瞬間

 

彼が私に飛びついた

 

 

彼「ドフッ!!!」

 

私「おはぁーーーー!」

 

飼い主「うわっ!こらっ!お前何やってんだ!」

 

私「い!いいんです!最高です!

  もっと・・・!もっと・・・!!!はぁっはぁっ!(興奮状態)」

 

クマ「あぁールカさん気に入ったみたいだなぁー!

   こいつちゃんと分かるんだよ自分の事好きな人

   そういう人にしか飛びつかないから~」

 

 

昔から

やたらと大型犬に飛びつかれる事が多い私

 

時には

ストッキングが破れたり泥まみれになったり

強姦にでも遭ったんじゃないか

って姿になる事もある

 

だけど

 

それも含めて私は犬を愛している・・・!!!

 

 

いやもちろん猫も愛してるよ?

猫も犬もなんでも・・・

いや

猿と人間以外の生き物は全部愛せる自信がある・・・!

 

 

飼い主さんの制止もきかずに

何度も私に飛びついてくる彼を

全力で受け止める私

 

 

私「うははははーーーー!

  なんだもー可愛いなぁーーー!!!

  立ちあがったら私と同じくらいあるー!

  大きいなぁー可愛いなぁぁぁーーー!!!

  はぁぁ・・・ふっかふかであったかいなぁ・・・

  眠くなっちゃいそう・・・」

 

クマ「したら持って帰るか!?」

 

私「うん!連れて帰る!!!」

 

飼い主「それは困るなぁ・・・

    あっ・・・!

    お姉さんすっごい毛だらけになっちゃって・・・!」

 

私「あー大丈夫です大丈夫です!

  バッグにコロコロ入ってるんで!」

 

 

バッグからコロコロを取り出して見せる

 

 

飼い主「準備いい・・・」

 

クマ「さては前からこのチャンスを狙ってたな!?」

 

私「いつなんどき私の目の前に

  こういう素敵なイケワンが現れるか分からないですからね・・・!」

 

 

 

話していた次の瞬間

 

 

彼が私のスカートの中に潜り込み

 

 

盛大に立ち上がった

 

 

 

スカートがズバッサァッ!!!とめくれ上がる

 

 

私「ぎゃぁぁあああーーー!」

 

飼い主「うわぁぁああああーーー!」

 

クマ「おまっ!それは駄目だぁぁぁ!!!」

 

 

だけど

悪びれる風もない彼

 

可愛い

 

 

クマ「お前ルカさんに発情してんのか!?」

 

私「えっじゃあ私と結婚してくれる!!?」

 

 

その瞬間

 

 

それまで口を大きく開けて

笑っているような表情だった彼が

 

 

突然真顔みたいな表情になって

 

飼い主さんの方に行ってぴったり飼い主さんの横に張り付いた

 

 

私「おぉお!?そうかいそうかい私じゃ駄目って事かい!!!」

 

クマ「お前それはねぇわぁ!!!」

 

飼い主「うはははははっ!」

 

 

結婚はしてくれなさそうだけれど

 

これから顔を合わせる度にハグさせてくれそうな予感・・・!!!

 

 

 

めろめろーーーー!!!