黒猫のワルツ

イナゴの佃煮の足が口内に引っかかったのを思い出した

 

皆様こんにちは

LUKAでございます

 

 

先日

キノコ採りを終えて実家へ立ち寄った時の事

 

甘えん坊のミルクの隣に座り

ひたすら撫で続けていた時の事

 

 

ふと

 

ミルクのお尻の辺りに

何やら動く白い物を見つけた

 

 

・・・・・・・・・・・???

 

 

それは

ゆっくりゆっくり動き

ミルクのしっぽの上に登ろうとしているように見える

 

 

なんだ・・・これは・・・???

 

 

ミルクのお尻に顔を近付けてじーっと見つめる

 

 

何かゴミが毛の上に乗っていて

呼吸する度に毛が揺れるから

それで動いているように見えるのだろうか・・・?

 

 

じーーーーーーーーーっ

 

 

じーーーーーーーーーーーーーっ

 

 

私「ハッ!!!!!!!!!?

  ばぁぁぁあ!!!

  ミルクのケツから何か出てきた!」

 

母「え?」

 

 

すかさずミルクのお尻から出てきた

極小の動く何かを指の上に乗せた私

 

 

私「見て!

  なんか出てきた!!!」

 

母「うわっ!

  それ分かるから!!!

  お尻から出てくる白いやつでしょ!?

  こっちに持ってこないで!

  やめなさいって!・・・やめろって!!!(いきなりガチギレ)」

 

 

昔から母は

こうやっていきなりガチギレする

 

それでもしつこくすると般若みたいな顔してぶん殴られるんで

こういう時はスッと引くのが良い

 

 

私「ねぇこれ蟯虫!!?」

 

母「また出たのか・・・

  定期的に虫下し飲ませてるんだけど

  またしばらくしたら出てくるんだよね

  モカとかココアはそんな事無いんだけど

  ミルクだけ前からそうやって出てくるんだわ・・・

  さっさと潰して捨てなさい」

 

私「・・・・・・・・・・・・」

 

 

私の人差し指の上で

奇妙な動きをする白い物体

 

 

サイズは

伸びた時だと2ミリ程度だろうか

 

細くなって伸びたと思ったら

平べったい四角の形に変形して

また細くなって伸びたと思ったら

平べったい四角の形に変形

 

 

なんと不思議な生命体だ・・・!

 

 

『虫』というよりは

『液体』にしか見えないそれを

あらゆる角度から観察する私

 

 

母「・・・・・・・何してんの!

  気持ち悪いから捨てなさいって!」

 

私「・・・・・・・・じーーーーーーっ」

 

母「・・・・・・・・・・・・

  ・・・・・・・・・・・・・・

  いつまで見てんの!

  早く!捨てなさい!!!」

 

私「・・・・・・・・じーーーーーーっ」

 

 

不思議・・・!

 

平べったく四角くなっている時は

もうほとんど液体にしか見えない

アメーバのような状態なのに

一体これはどうやって前に進んでいるんだろう

 

そう・・・

 

『前』がある

 

目のような物は見当たらないし

触覚のような物も無いのに

 

進む方向は一方に決まっていて

伸びる時に先端が鋭く尖ったような形になるのが

どうやらこの生物の『前』に当たるらしい

 

 

足のような物は見受けられない・・・

 

 

母「ちょっと!

  あんたよくそんなの見てるね!?」

 

 

潰してしまわないように

そーっと左手の人差し指の爪先で

白いその生物をひっくり返す

 

 

すると

まるで液体のような白い身体から

いくつかの突起がぴょこぴょこぴょこっと出た後

再び平べったくなった

 

 

これが足か!!!

 

クマ虫のようにいくつもの足が

身体からぴょこぴょこ出て

それで前に進んでいるって事ね!!!?

 

 

私「へぇーーーーーー!

  こいつ足がある!ぷちぷちっとした足が出てくる!」

 

母「あんた・・・気持ち悪くないの・・・?」

 

私「凄いねぇ!

  液体みたいなのにちゃんと頭があるっぽい!

  目は無いんだね

  動物の体内だと目なんて必要ないのか

  ・・・可愛いなぁこいつ!」

 

母「はぁぁあ!?

  あん・・・た・・・・・・・」

 

私「なんか愛嬌あるよ!

  一生懸命前に進もうとしてる!

  こんなに小さいのに頑張って生きてる!」

 

 

そして次の瞬間

 

 

ブチッと潰して手を洗った

 

 

母「・・・・・・あんた今何した?」

 

私「潰したよ?」

 

母「可愛いって言いながら潰すの!?」

 

私「あれは生かしておいたらダメなのだから仕方ない」

 

母「また虫下し飲ませないと・・・」

 

 

いやー素晴らしい経験だったなぁ・・・!

 

あらゆる昆虫を見てきた私だけれど

あんな生物を見たのは初めてだった!

 

 

母「虫といえば

  H(兄)の家

  今度はカマドウマ出るんだと」

 

 

カマドウマとは

 

北海道で言う所謂『ゴキブリ』である

 

 

北海道のゴキブリ=カマドウマ=便所コオロギ

 

 

本州のGとは全く見た目が異なっていて

私は最初に見た時

「コオロギだ!」と言って大喜びで捕まえ

当時働いていたガラス工房のおじさんの所へ持って行き

「コオロギ見つけた!」と言って見せ

 

「それは北海道のゴキブリでカマドウマ!

 コオロギはコオロギでも便所コオロギ!

 よくそんなの手で捕まえるな!?」

と言われた

 

 

いや

ほんと

コオロギに似てるんだって!!!

 

 

よくよく観察すると

コオロギは背中の形が平らなのに対して

カマドウマは背中が丸くなっているのと

 

コオロギには擦り合わせて素敵な音を奏でる羽根があるけれど

カマドウマにはそれが無い

 

って事くらいだったかな

 

うーん後はちょっと不確かだけれど・・・

 

コオロギの雌のお尻からは3本のこう・・・

細い棒みたいなのが出ていて

真ん中の棒を土に突き刺して土の中に産み付ける

 

この細い棒の形状も

ちょっとカマドウマとは違った気がする

 

コオロギが直線でカマドウマが曲線だったか

その逆だったかだと思うんだけど

どっちだったかなぁー

 

 

まぁでもとにかく

 

目で見た感じの差はそれくらいのもんで

他にはあまり差が無いように思える

 

 

私「あれほぼコオロギ」

 

母「いやーそうなんだけどね!」

 

 

もしや

 

以前ネズミが出て

Yちゃん(兄嫁)が錯乱状態に陥り

母がほぼ毎晩のように泊まりに行って

撃退方法を模索していたらしいけれど

 

今度はカマドウマで・・・!!!?

 

 

母「今度はYちゃんはそれほどでもないんだけど

  Hがダメなんだと!!!」

 

私「・・・・・・・・・・」

 

 

あぁ

 

Hさんは昔から虫がそれほど得意じゃなかったし

それは納得かなぁ

 

 

母「コオロギは平気なのにカマドウマは無理って言うんだわ!」

 

 

え?

それはちょっと理屈として分からない

 

だって見た目の違い的には

前述の3つくらいしか無いんですよ?

 

生命体として見たら

もうほぼ一緒

 

なんなら私から見たら

本州のGだって

 

『ただの素早い虫』である

 

刺されない分ムカデより圧倒的に可愛い

 

実際に本州でGを見た時は

てっきりクワガタかと思って捕まえようとしたくらいだ

 

 

私「それ気持ちの問題じゃない?」

 

母「「それは暗くてジメジメした汚い場所を好むやつだからダメだ!」

  って言うんだわ」

 

 

いや・・・

虫なんて皆暗くてジメジメした場所に居るじゃん・・・

 

その辺の岩めくってみろよ・・・

うじゃうじゃ居るじゃん・・・

 

あっ

そうだ

そういうのがHさんはダメなんだった・・・!!!

 

 

私「Hさんは昔から虫得意じゃないからね」

 

母「え?そうなの?」

 

 

え!?

知らないの!!!?

 

 

私「そうでしょ!!?

  クワガタとかカブトムシとかは平気だけど

  いわゆる普通に「気持ち悪い」って言われるようなのは

  あの人全然ダメじゃん

  ムカデとかそういうのもダメじゃなかった?

  なんか「お前捕れ!」みたいな事言われた事ある気がする」

 

母「知らない!」

 

 

えぇぇぇ・・・

 

本当に自分の子供の得手不得手に興味無い人だなぁ・・・

 

 

私「だから私山に誘わないじゃないの」

 

母「そうなの!?」

 

私「多分虫も好きじゃないからあんまり山も好きじゃないと思うよ?

  それに・・・一番問題なのは・・・

  今落葉きのこめっちゃ食べてくれてるじゃん?」

 

母「うん」

 

私「でも一緒に採りに行ったら

  めっちゃ虫に食われてる真っ最中のキノコとか見る事になるじゃん?」

 

母「うん」

 

私「そういうの見たらあの人

  食べられなくなりそう」

 

母「そこまでだってかい」

 

 

そうだと思うよ!!!?

 

私もあんまり酷いのは嫌だし

Hさんたちに安心して食べて貰いたいから

可能な限り虫食いが無い綺麗なキノコだけ採るようにしている

 

それでも

そういう虫がうじゃうじゃのシーンを目撃してしまったせいで

その食べ物がもうすっかり食べられなくなった!

みたいな話はよく聞くじゃないの・・・!

 

 

ルカ家で一番の落葉キノコの消費者であるHさん夫婦には

これからもキノコを食べて欲しい・・・!

 

だからこそ

一緒に山へ行くべきではないのだ・・・!!!

 

 

これに関しては

多分Yちゃんの方が平気そうな気がしている

 

以前実際に作っている時に

「見てみる?」と聞いたら

Yちゃんは私と一緒になって

キノコの上で踊る虫を見ていた

 

Hさんは

 

近寄りもしなかった

 

 

私「じゃあカマドウマ

  Yちゃんが処理してるの?」

 

母「あ・・・それは聞いてない

  どうしてんだろう

  ただ」

 

 

ただ?

 

 

母「見つけるとHに

  「ティッシュで潰せ!」って言われる」

 

私「!!!!!!!?」

 

母「手で捕まえようとしたらYちゃんに

  「えぇお義母さん手で捕まえるのぉ!?」

  って言われた」

 

 

えっ・・・

 

いや待って

 

あんな素早く跳ねまわるやつ

素手でしか捕まえようが無いし

 

捕まえて外に逃がしてやるタイプのやつじゃない・・・?

 

 

私「てぃっ・・・ティッシュで・・・

  潰す・・・!?」

 

母「そう!!!

  潰せって言うの!

  そんなのあたし無理!!!」

 

 

その瞬間

 

虫は全然平気な私に

ブワァッと鳥肌が立った

 

 

私「あんなの潰したらブチュッってなるじゃん!

  それは想像しただけで気持ち悪い!」

 

母「そうでしょー!!!?

  潰すから気持ち悪いんじゃないのって思うんだけど!

  あんなの潰せるもんじゃないよ!

  絶対手に感触あるでしょ!?」

 

 

なるほどな・・・!!!?

 

 

つまりこういう事か・・・

 

虫を発見した時に

「殺す」「潰す」「踏む」「逃げる」

これらの行動を取るから

より一層その虫が気持ち悪くなるのではなかろうか

 

 

私が蛾から逃げようとしていた頃

とてつもなく蛾に恐怖を感じていたのと似た感覚だろう

 

蛾が身体にとまろうが何しようが

別に何も問題ない(実際何も問題は無いのだ)

という気持ちで構えていればなんのこっちゃ無かったのに

私は何年も何年も

蛾を潰そうとするとブワッと自分の方に飛んでくるのが気持ち悪い

蛾を潰すと羽根がボロボロになるのが気持ち悪くて

ギャーギャー言っていた

 

 

という訳で・・・

 

 

虫が苦手な方は

 

毒が無い虫の場合

 

 

 

両手で優しく包み込むように捕まえて

そっと窓から外に逃がしてあげましょう・・・!!!

 

 

こうすればその虫をどんどん好きになれるはず・・・!

 

 

私「って事だと思う」

 

母「あんた蜘蛛でもなんでも素手で逃がすもんね・・・

  それはそれでちょっとおかしいわ・・・」

 

私「蟯虫ちゃんも可愛かった」

 

母「・・・!

  そうだよね!!!?

  よく考えたらあんなのまじまじと見るなんておかしいもんね!?

  あんたやっぱりおかしいわ!!!!!」

 

 

 

どうも

 

 

実の母から「おかしい」認定を貰った37歳独身女です・・・!