黒猫のワルツ

後ろの車も前進出来てなかったっぽい

 

皆様こんにちは

 

雪が降っている日は

毎回社長が私だけを駐車場まで車で迎えに来てくれたり

ひっそり私の車だけの雪を降ろしてくれていたり

遠出をした際に私だけにお土産を買って来る事に

素直に感謝の気持ちを持てないLUKAでございます

 

 

いつから私は

素直にありがとうと思えない人間になったんだろう・・・

 

気持ち悪いなって思っちゃうのは

私の心が汚れてしまったからなのかなぁ・・・

 

 

 

さて!

そんな私が住んでいる地域は

先日とてつもない大雪に見舞われた

 

 

いやー凄かった

 

ほぼずーっとホワイトアウト状態

 

 

大寒波の時ですらあまり普段と変わらない恰好で出勤していた私も

さすがに今回はボードウェアを着て出勤

 

だけど

ボードウェアごときでどうにかなるもんじゃなかった

 

ゴーグル!!!

 

今私に必要なのはゴーグルだ!!!

 

 

車で走行していても

前が見えないどころの話じゃないし

そこかしこで車が立ち往生している有様

 

こっわ・・・

 

 

ただ

私の場合会社の駐車場にさえ辿り着ければ

その後はまぁ・・・ね・・・

別の車に乗り込んで悠々と出社するだけですから・・・

 

なんだかなぁ・・・

 

なんで私が出社する時間ぴったりに駐車場入って来るんだろ・・・

どこで見てるんだろ・・・

 

 

 

そしてお昼休みが近付くにつれ

私は段々と不安になってきた

 

 

20歳「今日帰んない方がよくない?」

 

私「・・・・・・・・・・・」

 

20歳「多分遭難するよ?

    ・・・多分そこのコンビニ行くだけでも遭難するけど」

 

 

そうなんだよねぇ・・・!

 

深夜からずーーーっと猛吹雪だったもんだから

お昼くらいには一旦落ち着くかと思っていた

 

まさかこんなにずっと大荒れ状態とは・・・

 

 

現場へ向かった作業員さんたちも

向かう途中の道中で走行困難に陥り

立ち往生しているという報告が次々に入ってきている有様

 

 

皆が口々に言うのは

 

「とにかくやばい」

 

との事

 

 

仕事をしながら

帰るか帰らないか迷っていたが

 

私は

 

帰る事にした

 

 

うぅーーーーん帰るぅぅ!!!

 

絶対に生きて家に辿り着いて

再びこの場所に戻ってきてみせる!!!!!

 

 

ボードウェアを着込んでチャックをグイっと顎まで上げ

フードを被ってぎゅっと結び

手袋を装着!!!

 

大丈夫・・・!

 

途中で遭難しそうになっても

この暖かさならしばらくは生き延びれるから・・・!

 

 

20歳「マジで帰んの!!!?

    死ぬよ!!!?」

 

私「さよなら・・・!

  達者でな・・・!!!」

 

20歳「あっ・・・死ぬ覚悟出来てんだ」

 

 

会社を出ようとすると

現場へ行くのを諦めて戻って来た作業員さんに遭遇

 

 

作業員「こんな中でも帰んの!?」

 

私「・・・頑張ります・・・!」

 

作業員「マジでロードヒーティングある道選んだ方がいいよ!

    滑ってやばいから今日!

    ホワイトアウトもやばいけど滑るのもやばいから!」

 

 

・・・私が住んでいる場所に

ロードヒーティングがある道なんて無いが???

 

 

私の家は山じゃぞ???

 

 

 

会社の玄関を開けた私は

思わず叫んだ

 

 

私「うぉおおおーーーーー!!!」

 

 

凄い暴風雪だった

 

顔面が一瞬にして雪まみれになり

まつ毛が凍りつく

 

ちょ・・・ちょっと!!!

 

上のまつ毛と下のまつ毛がくっついて

全然前が見えないんだけど・・・!

 

そして一瞬にしてマスクがべっちょべちょになる

 

気持ち悪っ・・・

 

 

必死に駐車場までの道を歩くも

とにもかくにも前が見えない

 

見えている範囲は多分

1メートルも無かったんじゃないかな

 

幸いそんな天候の中でも歩いているなんて馬鹿野郎は

私以外ほぼ居なかったので

人と道でぶつかるような事もなかったけど!

 

 

車通りもいつもより少ない気がする

 

 

いつもの倍程の時間をかけてようやく駐車場へ辿り着くと

私の車だけ

一度雪が落とされたらしく

それほど雪が積もっていなかった

 

 

うん・・・

 

あり・・・がとう・・・・

 

 

複雑な心境で車に乗り込んでホッと一息

 

ようやく家に向かって発進だ!

 

 

 

1分後

 

青信号の上りの交差点(ロードヒーティング有り)で

坂道を上がれなくなって苦しんでいるタクシーを発見!

 

あっ・・・!

ここ赤信号で止まったら最後

二度と上がれなくなる場所って事・・・!?

 

本来ならタクシーの後ろで待機すべきだけれど

それに気付いてしまった私は

 

アクセルから足を離す事なく

かなり無理矢理タクシーの横を通って交差点を通過!

 

 

いや!

 

だって!!!

 

タクシーの後ろに並んで止まったら私も死ぬもん!

私まだ死にたくない!

 

 

見殺しにしてすまぁぁぁーーーーーーん!!!

 

 

その後は

想像していたよりも全然大丈夫だった

 

 

あの・・・

私が住んでいる場所って山で

私が普段車で通る道って完全な山道なんですよね

 

こんな猛吹雪のやばい日に

そんな場所を車で走ろうなんて人が居なかったらしい

 

 

積雪は20センチほどあったけれど

それでも対向車が一切来なかった事もあり

非常にスムーズに自宅へ帰る事が出来た

 

 

いやーどうなる事かと思ってたけど

一番やべぇのは自分の家の駐車場だったわ!

 

なんでここだけこんな雪積もってんの?

やばくね???

 

 

このまま駐車場に車で突っ込んだら間違いなく埋まるので

一度道路脇に車を停めて車から降り

家に戻って大型のスコップを持ってきた私は

膝ほどの高さまで積もった雪の中

走りながら自分の車が通る場所だけを除雪!

 

無事車を駐車場に停めた私は

ようやく家でお昼休みを過ごす事が出来た

 

 

お昼休みを終えて会社へ戻る際も

ちょいちょい坂道を上がれなくなっている車を目撃

 

もはや

ロードヒーティングのある場所が一番の罠になっている

 

溶ける速度が追い付かないのと寒さで

つるっつるに路面が凍っているのだ

 

 

今日はあれだ・・・

 

坂道を上る時は

例えロードヒーティングの道だろうが

そう簡単には止まっちゃいけない日だ・・・

 

 

 

午後の仕事を終えて

20歳の女の子と一緒に退社した私

 

 

20歳「あたし今日無事に家に帰れるんだろうか・・・

    めっちゃ怖いんだよね・・・雪道・・・」

 

私「ホワイトアウトで前が見えない時は

  無理せず道路脇とかに車停めて

  ちょっとでも状況良くなってから走るといいですよ

  自分は大丈夫でも後ろから突っ込んでくるパターンもあるんで」

 

20歳「もーーー・・・ほんっとやだぁ・・・!」

 

 

今日は鍋でも作って食べようかなぁー

 

 

そんな事を考えながら

車を運転して自宅へ戻っていたその時

 

 

休憩の際に

『赤信号で止まったら死ぬ』坂道交差点に差し掛かり

 

 

見事に赤で停車せざるを得なくなった

 

 

あっ・・・

 

あ・・・れ・・・?

 

これ・・・大丈夫なの私・・・???

 

 

若干の不安を感じて

バックして違う道に戻ろうかと思っていると

すぐ後ろに1台の車がやってきてしまった

 

 

しかも車間距離が狭い!!!

 

 

これ

スリップして上がれずに下がったりしたら

どえらい事になるんですけど・・・???

 

 

あれあれ???

これ大丈夫なのか???

 

 

後続車はさらに追加され

3台になった

 

 

いや・・・イケる・・・

きっとイケる・・・

 

 

そして

信号が青になり

ゆっくりとアクセルを踏むと

 

 

 

キュルルルルルルルッ!!!!!!

 

 

 

あっ終わった

 

 

若干車が後ろに下がったが

後ろの車との距離はまだちょっとある・・・!

 

 

真顔になる私

 

ブレーキに足を移動させ

深呼吸をしながらギアをローに入れ

再びゆっくりアクセルを踏む

 

 

ギュルルルルルルルルルッ!

 

 

いやいや・・・

 

 

ギュルルルルルルルルルルルルルルッ!!!

 

 

いやいやいやいや!!!

 

 

ギュルルルルルルルルルルルルルルルルルルルッ!!!!!

 

 

いやだってばぁぁぁあああああああああ!!!

 

 

ギュルルルルルルルルルルルルルルルルルルルッ!!!!!

 

 

 

私の車は

若干右を向いたり左を向いたりしながら

同じ場所でスリップし続けている

 

ちょっとハンドルを切ったり微調整をしてみるけれど

それでもどうにもならない

 

 

もう!

どーーーーにもならない!!!

 

 

だけどこんな時でもドライバーは

冷静さを欠いたらいかんよね・・・

 

すまん

ちょっとビビらせるよ!

 

後ろの車との車間距離は元々狭い

だけどさらに若干バックした私は

 

 

再びアクセルを

 

 

全力で踏み込んだ

 

 

冷静になった結果

 

もう賭けだ!!!!!!!

うぉおおおおおおおおおおおおおーーーー!!!!!!

 

ってやった

 

 

ギュルルルルルルルルルルルルルルルルルルルッ!!!!!

 

 

ここで

ようやくほんの少しだけ車が前に進んだ

 

 

頑張れ私の車!

 

お前ならきっと出来るって信じてるぅーーー!!!

 

 

ジャジャジャジャジャジャジャーーーーッ!

 

 

 

次の瞬間

 

やっと車がゆっくりと前進し始めた

 

 

うぉおーーーーやったぁぁぁーーーーーーー!

 

 

そして次の瞬間

 

信号が黄色に変わり

 

 

私の車が交差点に出て行った次の瞬間

 

 

赤になった

 

 

 

あっ

 

 

交差点手前に取り残された私の後続車だった車たち

 

 

 

私のせいで青信号でも行けなかったのに

 

 

私だけ通過しちゃって

 

 

私「すまぁあああああああああーーん!!!」