黒猫のワルツ

教えるって難しい

 

皆様こんにちは

LUKAでございます

 

 

最近私

非常に楽しいお仕事をしておりまして・・・!

 

 

幼い頃から本を読むのが大好きで

母が買ってきて並べてある本を読んだり

母が図書館で借りてきた本を読んだり

 

そりゃーもうたくさんの本を読んできた

 

小学校に上がる前から一生懸命に文字の読み書きを練習していた気がする

 

当時は

早く自分の言葉を文字にして

誰かに伝える手段を手に入れたい

と思っていた

 

 

もちろん口に出して喋ったって良いんだけれど

日本語がとっても好きだったんでしょうね

 

同じ文字列なのに

意味が全く異なるものがあるのも魅力の一つだった

 

 

日本語ってそういうのがたっくさんあるじゃないですか

 

ちょっと考えればいくつだって思いつく

 

れいせい→冷静・冷製

かげき→過激・歌劇

 

こんなのがたーっくさんあるから日本語はやめられない・・・!

 

 

小学校に上がる頃には

母から辞書を与えられたので

国語のお勉強の速度は更に加速した

 

文字を覚えるだけじゃなく

文字の意味や言葉の意味

たくさんあることわざや四字熟語を覚えるのも楽しい!

 

 

自分が思っている事を正しく

そして感情表現豊かに相手に伝える為には

たくさんの言葉を知る必要があると思った

 

言葉を知らなければ知らないほど

複雑な人間の心の内を相手に伝えるのは難しい気がしていた

 

 

これには母も大きく影響していると思う

 

母はいつだって

私が一生懸命に何かを伝えようとすると

 

「落ち着いて

 ちゃんと一から順番に

 分かるように話しなさい」

と言っていた

 

これがあったからこそ

なおの事私は

たくさんの言葉を知ろうとしたのかもしれない

 

 

こうして物心ついた頃から

日本語が大好きだった私は

今もこんな風にブログを書く事で常に文章と関わっている訳なんだけれど

 

最近職場で

何故か

「ルカさん国語得意っぽい!」

という噂が広まったらしく

 

新しいお仕事が飛び込むようになってきた

 

 

それは

 

「誰かが書いた文章のチェックと訂正

 そして日本語のお勉強」

 

 

多分だけれど

そんな妙な噂が広まった原因は

「メモ書き」だと思うんですよね

 

誰かから電話がかかってきて

担当者が不在だった時なんかに

デスクの上にペタッと貼ってあるふせんに書かれたメモ書きを見て

そういう話になったんじゃなかろうか?

 

 

その手のメモなんて誰が書いても大差無さそうなもんだけれど

・・・その・・・うん・・・

他の人たちが書いたメモをチラッと目にした事があるけれど

それはそれは・・・何というか・・・

 

非常に分かりにくいものだった

 

 

文章を作るのが苦手な人って居るもんね!

 

主語とか物事の順序を上手に文章に出来ない人って

たっくさん居る!

 

たまたま今私が居る会社は

そういう人たちが多いのかも!!

 

 

だから恐らく

際立って「国語が得意そう」みたいな印象を与えたんでしょう

 

 

最初はたった一人の人からの

会議の議事録のチェック依頼だった

 

 

びっくりするほど句読点が多いし

とにかく分かりにくい

 

 

例えばそうね・・・

 

 

こんな具合

 

 

『議事録の、印刷した物を、渡した。

 私に、「チェックして」。

 出来ると思う。』

 

 

これなんだけど

正しくはこういう文章になる

 

 

『彼は私に、会議の議事録を印刷した書類を渡してきた。

 そして「チェックをしてください」と言った。

 「きっとこの人なら出来る」と思ったから、依頼したらしい。』

 

 

全然違うでしょう!!!?

 

こんな具合に

実際にどういう話だったのか分からないような

なかなか奇怪な文章が書かれているのである

 

その文章を何度も何度も読み直し

話の流れから「これはきっとこういう事だったのだろう」を予想し

話が通じるような文章に赤ペンで修正していく

 

 

真っ赤!!!

 

 

赤ペン先生も真っ青になるほど真っ赤!!!

 

真っ赤なのに真っ青ってどういう事!!?

 

 

 

最初はちょこちょこ

派手な醜さの部分だけ直していたんだけれど

どんどんどんどん直す部分が増えてきて

 

もはや紙全部が真っ赤状態

 

これ厳しすぎるんじゃないのかなぁーーーー!!?

ここまでしろって思って私によこしてないと思うんだけど

これ見て気分悪くしたりしないかなぁー!!!?

 

 

 

ただ

 

とてつもなく楽しかった

 

何だろう

こういうの向いてるのかな

 

 

そしてその日の夕方

依頼してきた男性が「どう?」と恥ずかしそうな表情で声をかけてきたので

しっかりと修正された書類を

 

・・・ちょっと気まずい気分でお渡しした

 

 

私「あの・・・こんな感じで・・・良いんでしょうか・・・?

  ちょっと・・・厳しすぎたのか・・・

  凄い事になっちゃったんですけど・・・」

 

男性「あ・・・!うわぁー凄いなぁこれ・・・!

   でも良いの良いの!

   ちゃんとしたとこに見せられるようにしたかったの!

   だから厳しくて良いの!」

 

私「じゃあこれ・・・」

 

男性「あ!こんなに要らない点(読点)ある!?」

 

私「そうですねぇ

  例えば・・・よく「を」の後に読点がついているんですが

  「を」は基本的には

  読点の役割を果たすような文字ですので

  よほど分かりにくい文章でない限り

  「を」の後に読点は不要ですね」

 

男性「その読点がよく分からないんだよねぇー!

   どういう事?

   どういう時に使ってどういう時に使わないの?」

 

 

うーーーん!

それを説明するのは難しいなぁ!

 

 

私「例えばなんですけど・・・

  ここに

  「山田さんと同グループの田中さんが現場に行ったら、」

  という文章がありますよね

  これは読点が無い事で分かりにくくなっている例なんですが・・・

 

  現場へ行ったのは誰なのかという所で

  行ったのは「山田さん」と「同グループの田中さん」の2人ですよね?」

 

男性「うんうん」

 

私「という事は

  ここで一旦区切って話を進めた方が分かりやすいんです

  「山田さんと」ここで読点

  「同グループの田中さんが」ここまでが主語になりますね

  そして次に「何をしたか」なので「現場へ行った」となる

  だから主語をはっきりさせる為に読点を打つ

  そして綺麗な文章に整える・・・

  「山田さんと、同グループの田中さんが現場へ行った所、」」

 

男性「あぁーーー!」

 

私「悪い例ですが

  これを「山田さんと同グループの田中さんが、現場へ行ったら」

  もしくは先ほどの文章のままだと

  山田さんは現場へは行っていなくて

  山田さんと同グループの田中さんだけが行ったようにもとれちゃう

  山田さんの名前が登場した理由は

  田中さんがどのグループに所属している人なのか分かりやすくする為かな

  みたいな」

 

男性「・・・・・・・・あーーーーーーー!!!

   ほんとだねぇぇぇ!!!?

   えぇぇーーーあらー不思議だわぁー!」

 

 

そうでしょうそうでしょう不思議でしょう

日本語って本当に不思議なんですよ・・・!

 

 

男性「えっとーじゃあここは・・・?」

 

私「ここは主語が無いのでダメなんですよね・・・

  行が変わって突然そこに

  「皆で頑張れば、達成できる、と思います」とあるんですが

  「一体何を達成出来ると思うのか」が書かれていないんです

  これは恐らくもっと上の行にある・・・これとかこれ

  「作業効率を上げる」という「目標」を指しているんですよね?

  で、具体的な数字がこれ」

 

男性「そう!」

 

私「だったら分かりやすく

  「月間利益率〇〇%という目標を達成できると思います」

  と補足して書いてあげましょう

  後は文章の美しさの点で・・・

  「皆で頑張れば」ではなく「お互い協力する事で」としました・・・

  会議では皆話の流れで通じていると思うのですが

  議事録はその場に居ない方々も目にする資料ですので

  可能な限り分かりやすく補足も入れつつ

  ・・・過激な表現をすれば「聞こえの良い言葉」に修正するのが良いかと」

 

男性「なるほどねぇぇぇ!!!

   えっこれは何て読むの?」

 

私「これはへいしゃ(弊社)ですね

  その場では「うちの会社」という風に話していたとしても

  弊社という言葉を使うと良いかと」

 

男性「じゃあこれは!!?

   なんでここ消すの!?」

 

私「これは・・・

  「うちの会社の、〇〇部長は、欠席です、すみません」と

  話していた内容がそのまま書かれているんですが・・・

  この人は会議に出席していなかった

  という事だけ分かればいいので

  出席欄を作成してそこに出席者の名前を入れるだけでよいですね

  後はまぁこの辺りは会話の内容をそのまま書いている

  という状態だったので要約して書く形に修正しました」

  

男性「そうだねぇぇぇ・・・!

   他の会社から配られる議事録とかこういう感じになってるわー!

   わかんないんだよねぇ!どういう風に作ったらいいか!」

 

 

そうだよねぇ

議事録って作る人によって結構違うし

何が正解で何が不正解って明確な基準が無いから

なおさら難しいよねぇ~

 

 

男性「ありがとう!ちょっと直してみる!」

 

 

こうして男性からの質問にあれこれ答えた私

 

 

まるで

国語の先生にでもなったみたいな感じだった

 

句読点の説明とか難しいわ・・・!!!

 

どういう風に説明したら理解して貰えるか

全然分からなかった!!!

 

 

・・・が

そこには数名の人たちが

私と男性を囲むように立っていた

 

「俺も国語ダメだから分かんねぇや!」

「ルカさんが何言ってるのか分からんかった」

「え!?俺も資料作る時あるんだけどチェックしてくれる!?」

「メールもさぁ!分かんねぇんだよ!」

 

 

私「・・・・・・・・・・・・」

 

男性「これ作り直したらまた持ってくるから!

   またお願い出来る!?」

 

私「あ、はい

  私で良ければ喜んで(にっこり)」

 

 

この日から

 

 

私は

 

 

皆の国語の先生になった

 

 

滅茶苦茶楽しい

 

 

楽しいけど・・・

 

待って・・・!!!?

 

 

私も不安な所いっぱいあるから

国語の教科書見て勉強して出直したいんですけどーーーー!!!?