黒猫のワルツ

仕事だから仕方ない

 

皆様こんにちは

歯医者が怖いLUKAでございます

 

 

幼い頃から

えーっと・・・つい2か月ほど前までは

歯医者に対する恐怖心なんて一切なかったのに

ここ2か月の間に私は

 

歯医者を怖がるようになった

 

 

だってね・・・!

 

神経を抜いてお掃除している歯の穴が

 

くっそみてぇにいてぇんだもんよ・・・!!!

 

 

『歯を抜く』という行為の方が圧倒的に痛そうなもんだけれど

親知らずを抜いた時はほんと

それほど痛くなかった

 

胃腸の痛みの方がよっぽど辛い感じ

 

なのに

抜いた神経のお掃除という作業が

これほどまでに痛いとは・・・!

 

先生がちょっとその穴に針を突っ込んだだけで

「ビクーーーーン!」

 

先生がちょっとその穴の中の唾液を排除しようとして

脱脂綿が穴の中に触れただけで

「ビックーーーーン!」

 

 

お話にならない

 

 

おかげで

奥歯の根の治療は

3本の神経のうち2本の処理が終わったにも関わらず

残り1本がほぼ手付かず状態

 

 

その日も

先生を待っている間

歯の歯石除去をしてもらいつつ

助手さんと楽しく会話をしていたが

 

その間もずーっと

このまま永遠に先生が来なければいいのに・・・

と頭の隅っこで考えていた

 

 

そして

とうとう先生が来てしまった・・・

 

 

あぁ・・・今日もまた地獄の時間が始まる・・・!

 

 

予想通りに

問題児の1本に針のようなものを突っ込む先生

 

 

そのたびに

「ハァッ・・・!!!」

「グッ・・・!」

「ンガァッ!!!」

という情けない声をあげる私

 

 

私だって本当はこんなの嫌なんだよ・・・!

 

こんなに毎回毎回痛そうにしてさ!

どっかおかしいんじゃねぇのかって思うよ!?

 

もういっそ抜いて欲しいって毎日思ってるし

なんなら家に帰ってからペンチで自分で引っこ抜こうかとすら思ってる!

 

だけどそんな事したら

これまでの先生の苦労が報われないじゃないか・・・

 

 

あぁもういやだよぉおおお!!!

 

痛いって言うかこう・・・なんていうの!?

神経にビリッと触れる感じが嫌なの!

なんであんな電気が走ったみたいになるのよ!?

 

 

何度も何度も神経に触れられ

脂汗がにじむ私

 

 

10分ほど続けた辺りで先生が

治療をやめた

 

 

先生「もうやめようか・・・」

 

私「!!!!!!!!!」

 

 

せ・・・先生待って!!!?

 

ごめん!!!

 

ごめんて!!!?

 

あたいもう少し頑張れるから(私の歯を)見捨てないで!!!?

 

 

先生「えーっとねぇ・・・

   前にも言った通り3本神経があって

   そのうち2本はもう何の問題もないんだけど・・・

   残り1本の神経がまだ奥の方にちょこーっとだけ残ってるの」

 

私「なんと」

 

先生「これがねぇ・・・

   毎回神経殺す薬入れてるんだけど

   ダメなんだよねぇ・・・」

 

私「なんとしても死んで頂きたい」

 

先生「うーん・・・

   ごめんねルカさん・・・」

 

私「!!!!!!!!」

 

 

私(の歯)

 

見捨てられる!!!!!?

 

 

先生「次回麻酔打ってもう一回神経取り除きたいんだけど・・・」

 

 

・・・・・・・・・・え?

 

 

何・・・それ・・・

 

えっ

そんな方法あったの・・・?

 

これまで何度も何度も痛い思いするたびに

「くっそ・・・いっそ麻酔かけてやってくれ!」

って思ってたけど

先生がそうしないから

てっきりこの治療は

麻酔をかけてやったら意味を成さないものなんだと思ってた

 

こう・・・痛いか痛くないかを確認しながらやるべき!

みたいなもんだとばかり・・・!

 

 

なのに・・・えっ

出来るんだ・・・?

 

ならむしろその・・・

 

最初っからそうして欲しかったかなぁ!!!?

 

 

私「是非お願いします!」

 

先生「いい・・・?ほんとごめんね・・・」

 

 

いやいや!

 

えっなんで?

麻酔かけるの悪い事なの?

 

そんな事ないでしょー!

 

毎週拷問みたいな目に遭うくらいなら

麻酔の一発や二発や百発くらい屁でもないでしょー!

 

 

毎週毎週こんな目に遭ってたらあたい

 

怖くて二度と歯医者へ行けない子になりかねない・・・!

 

 

先生「ほんとは麻酔打ちたくないんだけど・・・」

 

私「いえもう麻酔是非ですよ!

  麻酔大好き!!!

  麻酔最高!!!」

 

先生「そっかぁ・・・

   そうだよねぇ・・・

   だって・・・辛かったもんね?」

 

 

先生が

なんだか悲しそうな表情で問いかけてくる

 

そう

 

辛かった・・・

 

茶化さず真面目な顔と声で答えよう・・・

 

 

私「はい・・・辛かったです・・・

  先生・・・

  私は・・・」

 

先生「うん・・・・・・・・」

 

私「こんな拷問があったとしたら・・・

  漏洩したら人が大勢死ぬような機密情報でも

  べらべら喋る自信があります・・・」

 

先生「う・・・・・・・・・・・んっ?」

 

私「なんなら・・・

  針を構える姿を見ただけで

  すぐに喋りだす勢いです・・・」

 

先生「えっ」

 

私「これは拷問として最高峰の技術だと思いました・・・!

  元歯科医はきっと拷問界で重宝されると思います!」

 

先生「ちょっと・・・!!!」

 

 

その瞬間

 

先生が勢いよくのけぞって

大声で笑い始めた

 

 

先生「はっはははははは!

   真面目に・・・真面目に喋ってるから・・・!

   何かと思って聞いていれば・・・!!!」

 

私「先生!私は真面目です!

  本当にそれくらい辛かったんです!

  まるで地獄の日々でした・・・!」

 

先生「「喋る喋る!なんでも喋るからぁ!」

   ってなるのね・・・!」

 

私「そう!

  針を見た瞬間にですよ!」

 

先生「なんで真面目な顔と低い声で・・・

   急にそんな事言い出すの・・・!!!?」

 

私「毎週そう思いながら治療を受けていたからですよ!

  痛かったよぉーーー!

  麻酔うれしいよぉぉぉ!!!」

 

助手「あっ次回麻酔して・・・?」

 

先生「うん」

 

助手「おー良かったですねぇルカさん!」

 

私「良かったよぉおお!

  命拾いしたよぉおお!」

 

先生「ご、ごめん

   そこまでと思ってなくて・・・!

   もっと早く決断すればよかった・・・!?」

 

私「これで来週からは前日に

  「歯医者行きたくない歯医者行きたくない歯医者行きたくない」

  って思わないで済むぅぅーーー!」

 

先生「そんなにだった!!?

   ごめんね!?気付くの遅くてごめんね!!?」

 

私「冗談ですよー

  ・・・って言いたいけど真実です(真顔)」

 

 

こうして

終始本気だったのに

先生や助手さんたちには大笑いされた私

 

36歳

歯医者で泣き言を漏らしまくる

 

 

お会計の際

 

助手さんがコロナ対策の為のゴーグルを

首からかけているのを見つけた私

 

 

私「そのゴーグルあったら

  そのまま真っ直ぐそこの海行って潜れそうだね!」

 

助手「あっこれ?」

 

先生「ゴフッ!!!」

 

私「!!?」

 

助手「!!?」

 

 

いつものように

私の発言で吹き出した先生

 

どうしてこの先生は

こんなにも私の発言がツボに入ってしまうのだろうか・・・

 

 

先生「そんな・・・そんな事言ったの

   ルカさんだけだよ・・・!

   他の人そんな事・・・!

   確かにこれ水中でも使えそうだし・・・!」

 

 

いや・・・だってその・・・

顔に当たる部分にシリコンのこう・・・ね

縁がしっかりついてたから

水入ってこなさそうだなって思っちゃって・・・

 

 

先生「もう・・・やめて・・・!

   毎回ルカさん来ると

   助手さんたちの間では真面目で怖い先生で通ってるのに

   なんか僕のイメージ壊れちゃうからやめて・・・!!!」

 

私「・・・・・・・・・」

 

 

先生

 

大丈夫だよ

 

 

助手さんたちからは

 

「真面目で怖い先生」じゃなくて

 

 

「口うるさい小姑みたいな先生」って思われてるらしいから!!!