黒猫のワルツ

いたたまれない

 

皆様こんにちは

LUKAでございます

 

 

私がもうかれこれ半年以上もの間通い続けている歯医者さんは

人気がある割に人手が足りていない

 

 

先生1人

助手さん3人(内1人は数カ月前に入った新人さん)の

計4人態勢

 

常に予約はいっぱいで

私もどう頑張っても一週間に一度か

二週間に一度しか予約を取れていない

 

治療用の椅子は4台設置されており

常時その4台に患者さんが存在している

 

 

歯医者さんの定休日は

日曜と祝日と第一土曜日だけ

 

なので

その日以外は朝から晩まで通しで全員が居る状態だ

 

 

朝は9時半から診療開始で

夜は18時半まで

 

13時から14時まで休憩が1時間ある

という事にはなっているが

ほぼ毎日急患がその時間に入る事になるので

休憩をまともに取れる事はないらしい

 

 

この時点ですでに

9時間ぶっ通しでお仕事しているという事になる

 

 

だけど

診療開始前の準備やら

診療終了後の後片付けもあって

プラス1時間ちょっととかそのくらいなんですかね・・・

 

10時間半

 

 

更に更に!

 

夜も夜で急患が入ったりすると

19時過ぎまで治療が続く事がある

 

あるというか

ほぼ毎日そんな感じなんですって

 

 

だからつまり・・・

 

全員12時間くらいはぶっ通しで働いている雰囲気

 

 

 

週末なんかに予約を入れて歯医者さんへ行くと

見るからに疲れている助手さんを見る事が出来る

 

 

笑顔に元気が無い

 

 

そしていつだって

先生や助手さんたちは

お腹をグーグー鳴らしながら治療をしている

 

 

そうだよね・・・!

 

お昼ご飯食べれてないんだもんね・・・!!!

 

そりゃお腹も鳴るってなもんだ・・・!

 

 

私はいつだって

そんな先生や助手さんが心配でならない

 

体調が悪くても休めない

 

辛くても笑顔で頑張らねばならない

 

 

昨今

働き方改革働き方改革!とうるさい世の中になったというのに

医療の現場(だけじゃないけど)はこんな状態だよ・・・!

 

 

 

そんなある日の歯医者さんの日

 

 

いつものように仕事を終えて17時過ぎから歯医者さんへ行った私は

普段よりも歯医者さんの中が静かな事に気が付いた

 

ふと

患者さんの靴置き場を見てみると

 

1人分の靴しか置かれていない

 

 

・・・・・・・まだ5時半じゃないからかな?

 

 

助手1「ルカさんどうぞー」

 

私「はーい!」

 

 

スリッパに履き替えて中に入ると

2人の助手さんが既に後片付けを始めており

先生が一人で治療をしている所だった

 

 

珍しいな・・・

 

いつもは到着しても少し待ち時間があるし

待合室にも人が居たり

3席は確実に埋まっているのに・・・

 

 

治療を開始してから20分後

 

 

5時半を過ぎた辺りで私は

ある事に気が付いた

 

 

 

患者・・・

 

 

私しかおらん!!!!!!!!

 

 

先生が一旦

私の歯茎から出た血が止まるまで離れている間に

その場で待機している助手さんに聞いてみた

 

 

私「えっ!?

  今日もしかして私しか居ない!?」

 

助手1「そうなんですよ~

    今日17時以降に予約してた患者さんたちが

    たまたま皆キャンセルになって・・・!」

 

 

えぇぇぇーーーー!!!?

 

 

私「じゃ・・・じゃあもしかして

  今日私も来なければ皆で後片付けして

  診療時間終わると同時か

  それより早めに帰れてた・・・!?」

 

助手1「いやぁうーんそれは~・・・

    まぁ・・・滅多にないですけど

    そういう事も稀に・・・無い事は無いですね・・・!」

 

 

えぇぇぇぇぇえぇぇぇぇえええ!!!?

 

 

なんか

 

 

ごめぇぇぇぇん!!!

 

 

私「ごめん!!!」

 

助手2「えっ」

 

助手1「えっ」

 

私「そういう時はこそっと電話よこして!?(ボソッ!)」

 

助手2「ど、どういう事ですか!?(ボソッ!)」

 

私「あれ!キャンセル入ったらさ

  次の患者さんに電話してくれるじゃない?

  「早目に来て頂いても大丈夫ですよ」って!(ボソッ!)」

 

助手2「はい」

 

私「あれを装って

  「本日17時以降の患者さんがキャンセルになりましてー

   もしよろしければー」

  までは大きい声で喋ってさ・・・(ボソッ!)」

 

助手2「はい」

 

私「そこから小声で

  「だから今日来ないでもらえますか?」

  って言って!?(ボソボソッ!)」

 

助手2「えっ!!!」

 

助手1「ちょっ・・・!」

 

私「そしたら私

  「あー今日ちょっと予定出来ちゃってー行けそうにないなぁー!

   キャンセルで!」

  って言うからさぁ!(ボソボソッ!)」

 

助手3「ちょーもー!まーた面白そうな話してるー!

    掃除してるのに気になっちゃってほらもー

    あたしここの近くしか掃除できてなーい!

    なになにそれー!?」

 

私「大丈夫!先生には内緒にしとくから!

  そしたら皆早く帰れるでしょ!?」

 

助手1「だ、ダメですよそんな・・・!」

 

助手3「さすがルカさんだなぁ!

    ちょっとでもそんな事言って

    ほんとにあたし電話したらどーすんですかぁ?

    しちゃうかもよあたし!」

 

私「大丈夫だって!

  絶対先生には内緒にしておくから・・・!

  たまには早く帰りたいじゃん・・・!?」

 

 

毎日毎日100%残業!

なんて辛いじゃん・・・!

 

他の患者さんには絶対やっちゃダメだけど

少なくとも私は良いんだよ!?

 

 

しかしそこで

 

数か月前に入った

この歯医者さんの中で最も若い助手2が口を開いた

 

 

助手2「そんな・・・

    こうしてキャンセルせずに

    時間通りに来ていただけるだけでも

    私たちとしてはありがたいので・・・!」

 

私「!!!!!!!」

 

 

な・・・何という立派な返しだ・・・!!!

 

 

100点満点の返しじゃね・・・!?

 

 

いや

そもそもそういうのを量る為の提案って事でもなかったんだが・・・!

 

なんか私がすげぇ悪い大人みたいに思えてきた・・・!

 

 

私「・・・・・・・・(立派過ぎて思わず無言)」

 

助手1「そ、そうですよ~・・・!」

 

助手3「・・・・・・・・・・・」

 

 

あっ

 

すげーあれだ

 

これ・・・性格出たわ・・・

 

 

助手1は思ってもいないけれど

正解がそこにあればそれに合わせて発言をするタイプで

 

助手2はまだ・・・そう・・・若い!

とても若くて真面目で立派だ・・・!

 

 

そして助手3は

 

 

思っていない事は絶対に口に出来ないタイプだ・・・!!!

 

 

一番好きなタイプ・・・!

 

 

私「・・・なんだろう今

  すげー性格出たと思わない?」

 

助手3「ぶふっ!

    一番あたしヤバくなかったー!?

    なにこれぇ!」

 

助手1「うふっ・・・

    いや・・・って言うか今の私もまずかったですよね・・・!?

    ちょっと取って付けた感が・・・!

    最初っからやり直ししませんか・・・!?」

 

助手3「えっじゃああたしもやり直すわ!

    「そんな事ダメですよぉ!」って言うよ!?

    ・・・不満そーな顔で(不満そうな変顔)」

 

助手2「えっ・・・出ましたか?

    ど、どの辺りが・・・?」

 

 

すげー!

ほんっと人って性格によって違うもんだなぁ!

 

皆可愛いなぁ!

 

 

 

いやーごめんね!

私が悪魔のささやきみたいなのをしたせいで

こうなっちゃったんだよねぇ・・・!

 

 

いや

でもマジで

 

そういう時はこっそり電話よこしてくれ

 

どうせ滅多にない事なんだし

たまにはいいじゃん・・・!

 

人間たまにはご褒美無いと辛いじゃん・・・!

 

 

今日なんかたまたま用事とか出来てたら良かったんだけどなー!

 

 

 

しばらくして再び先生の治療が再開された

 

 

先生のお腹「ぐぅぅ・・・・・・」

 

 

先生のお腹「きゅるるるるっ・・・くぅぅ」

 

 

先生のお腹「ぐごぉ」

 

 

・・・・・・・・あの

 

 

 

ほんっとさぁ

 

 

たまにはちゃんと休憩入って早目に帰ろうよ先生ぇぇぇ!