黒猫のワルツ

無意識でスキップしてたかも

 

皆様こんにちは

LUKAでございます

 

 

先日

 

また歯医者さんへ行ってまいりました

 

 

まぁそりゃ週に一度予約を入れているんだから

『また』も何も無いんだけどさ・・・

 

 

歯医者へ向かうこの日の私の心境は

いまだかつてないほど非常に不安定なものだった

 

何故なら

 

2か月もかかった根の治療が

終わるか終わらないかが決定する日だからだ

 

 

2か月もの間

毎週拷問のような根の治療を受け続け

すっかり怯え切っていた私

 

そりゃーもう生まれたての小鹿のように

足をぶるぶる震わせて・・・はいなかったけれど

心の中ではそういう気分

 

 

けれど前回

麻酔を打って再び神経を取り除く作業を行い

 

今回

その成果を確かめるのである

 

 

この2か月の恐怖体験があるから

また歯の穴に針を突っ込まれると思うと恐ろしい

 

ズキーーーン!&ビリーーーッ!という痛みが脳裏に蘇る

 

 

だけど

麻酔をかけて神経を取り除いたんだから

今回はきっと大丈夫・・・!

という期待もある

 

 

ほんっと

 

恐怖と期待が半々

 

 

良い歳してこんなにも歯医者を恐れているのなんて

私くらいなもんじゃなかろうか・・・

 

子供の頃は歯医者さんへ行っても

「綺麗な歯だねぇ!」

「歯並びが良いねぇ!」

と褒められる事ばかりで

こんな酷い目に遭わされた事なんてただの一度も無かった

 

 

あぁ・・・

 

子供の頃に戻りたい・・・

 

美しく真っ白(な歯)だったあの頃の私に・・・!!!

 

 

 

歯医者へ到着し

着席して先生を待つ私

 

何とも言えない心境だ・・・

 

 

そこへ先生がやってきた

 

 

先生「今日は前回治療した根の部分が

   大丈夫になってるかどうか確かめます~」

 

私「・・・・・・・・ゴクリ・・・」

 

先生「多分・・・大丈夫だと思うんだけど・・・

   大丈夫だったら今日で根の治療終わるから・・・!」

 

私「・・・・・・・・コクン・・・」

 

先生「たっ・・・多分大丈夫だよ・・・!?」

 

 

私の疑心暗鬼な気持ちが

先生にも感染したらしく

先生もちょっと不安そうな雰囲気になってきた

 

 

先生「えっ・・・前回治療した後痛くなったりした・・・?」

 

私「・・・・・・・・フルフルッ」

 

先生「・・・どうして喋らないの?」

 

私「のっ・・・喉がカラカラになるくらい

  緊張してるから・・・!」

 

先生「ごめんね!!!?

   何度も痛い思いさせたせいだねぇ!?」

 

 

そう

ほんっとうに私

喉がカラカラになりそうな程緊張してんの!

 

「水一杯飲ませて欲しい」って言葉が

喉のすぐそこまで出かかるくらいに緊張してんの!

 

 

・・・が

先生が椅子を倒した途端

 

今度はびっくりするほど生唾が出てきた

 

 

自分の口内から分泌されている唾液が喉に詰まって

溺れるんじゃねぇかって量

 

 

先生「じゃあやっていきますね」

 

 

そして次の瞬間

 

私の呼吸が狂った

 

 

私「ハッハッハッハッハッ!」

 

 

突然まるで犬のように

凄い速度で口で呼吸をし始める私

 

 

自分で自分にびっくり!

 

それと同時に先生が大笑いを始める

 

 

先生「ちょっ・・・・・・と・・・!

   いや・・・そうだよね!?

   前回麻酔してたから安心感あったけど

   今回また麻酔しないからね!?

   でも手元狂いそうだからやめてっ・・・!」

 

 

違うんだって先生!!!?

 

あんたそんな笑ってっけど

私これ冗談でわざとにやってる訳じゃねぇんだ!!!

 

あまりにも緊張し過ぎて

何故か呼吸がおかしくなっちゃっただけなんだよ!!!

 

 

歯の穴に被せていた詰め物を外し

歯をコツコツと叩く先生

 

 

先生「痛い?」

 

私「・・・・・・・・・・・???」

 

 

もはや緊張し過ぎて痛いのか痛くないのかよく分からない

 

分からないけれど

前々回までよりは圧倒的に痛くない!!!・・・気がする

 

 

先生「じゃあちょっと・・・ゆっくりやっていくからね・・・」

 

 

先生があの世にも恐ろしい針を構えて

私の口の中にその針をじわじわと入れて行く

 

 

ズブリ・・・

 

 

私「・・・・・・・・・・・・!!!!」

 

 

目を閉じる事を忘れ

眉間にシワを寄せた状態で目を見開き

ジッと先生の目を見る

 

フーーーーッ!

フーーーーッ!

フーーーーッ!

 

怖い!

 

怖いよ!

 

また来るの!?

ビリッとズキッとくるの!!!?

ねぇどうなの!?

くるならこいやぁぁぁぁぁ!!!

 

 

グリグリグリ・・・

 

 

私「・・・・・・・・・・・・・???」

 

先生「あ!大丈夫そうだね!?」

 

 

!!!!!!!

 

 

ふわぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーー!

 

 

ビリッともズキッともこなぁぁぁーーーい!

 

 

あれは何だろう

針の太さがそれぞれ違うのかな

 

針を何度も持ち替えては

先生がズブリと歯の穴に差し込み

ゴリッゴリッと回して奥まで突っ込む

 

 

い・・・

 

痛く・・・ない・・・!!!

 

 

先生「あぁ良かった・・・!

   大丈夫そうだね!

   全然大丈夫そうだね!」

 

私「おぇぁぁーーーあぉーあぁーーーおぉーーーぉ!」

 

先生「えっ

   ごめん

   何言ってるか全然分かんない」

 

 

大丈夫

 

何も言ってない

 

喜びを表現したくておぁおぁ言ってみたくなっただけ

 

 

そこからは

以前のようにすっかり安心・・・

 

ではなく

 

 

喜びに満ち溢れた時間だった

 

 

考えてみてよ!

2か月間もの間

毎週拷問を受けていた人が

突然開放されて自由の身になったようなもんですよ!?

 

 

そりゃーもう嬉しいに決まってるじゃないか!

 

 

頭の中で

小さい私が歯医者さんの中でかかっている音楽に合わせて踊りだす

 

両手を高く上げてクルクルと回転し

両足を広げて飛び上がり

「ヘイ!」と手を叩く

 

 

・・・かかってたのは割と穏やかなクラシック曲なので

「ヘイ!」と手を叩いたのは

全く音楽には合っていなかったけれど

 

 

先生「それじゃあこれで根の治療は終わりで

   今日はこの後レントゲン一枚撮って終わりね~」

 

私「はぁいっ!!!」

 

先生「ぶふっ」

 

私「ありがとうございますぅ!!!」

 

先生「ちょっと・・・もう・・・」

 

私「先生ありがとうございますぅっ!!!」

 

先生「・・・・・・・・・・!!!」

 

 

先生がのけ反ったり前のめりになったり

忙しく身体を揺らしながら笑い続けている

 

なんなら

よだれが垂れそうになったのか

口元を焦って抑える様子さえ見受けられた

 

 

私「??????」

 

先生「ルカさっ・・・・・・・・

   ちょっと・・・・・・・・

   これまでに見た事無いくらい・・・

   満面の笑みで・・・・・・・・・・!

   そんなにっ・・・!!!?」

 

 

えっ?

 

そんなに?

 

そんな事無いでしょう!

 

 

いやそりゃね!?

そりゃー確かにものっすげー嬉しいよ!?

辛い辛い日々だったからね!

 

だけどそんな苦しそうに笑うほどじゃないでしょうがよ・・・

 

 

お会計を済ませて

お手洗いを借りてトイレで用を足し

 

出てきて洗面所で手を洗った私

 

 

ふと

目の前の鏡を見て

 

 

たまげた

 

 

 

無表情のつもりなのに

 

 

なんかもうちょっとおかしい人みたいに笑ってるんだけど私・・・!!!

 

 

マスクを着けて口元を隠しても

目がもう恵比寿様みたいになっちゃってる・・・!

 

 

こりゃー先生も笑うわ・・・!

どんっだけ嬉しいんだよお前・・・!!!

 

 

車に戻って「そろそろ無表情に戻っただろうか」とミラーを見た私は

 

 

この後予定していた

スーパーへの買い物をあきらめる事にした

 

 

 

あぁどうしよう・・・!

 

こうしてブログを書いている今も

にやにやが止まらないぃぃぃーーーーー!!!