黒猫のワルツ

ここでもついに男扱いが始まった

 

皆様こんにちは

LUKAでございます

 

 

今現在働いている会社で

来客の対応をする事もある私

 

 

どうやら私の対応は評判が良いらしく

どんなお客さんも皆笑顔で優しく接してくれている

 

 

なんなら

クレームでかんっかんに怒ってやってきたおじさんも

私と話す時だけは心穏やかに

「いやぁほんと嫌な話しちゃってごめんねぇ・・・」

と声をかけてくれる

 

 

 

 

滅多な事でもない限り

第一印象で人に悪い印象を与える事が無いらしい

 

これ

私が人生でかなり得している部分だと思うんですよね

 

第一印象に限らず

95%くらいの人にはとてつもなく可愛がってもらえる

 

 

逆に言えば

残り5%くらいの人にはとことん嫌われる

 

やる事なす事陰口叩かれる

 

 

でもさ!

 

誰からも100%好かれる人間なんて居るはずないじゃん!?

そう考えると95%くらいの人に好いて貰えるっていうのは

恐ろしく良い数値なんじゃないかと思うんですよ!

 

お陰で接客業の時なんかも大層働きやすかったし!

 

だから5%の人にはとことん嫌われてもまぁいいや!

 

 

 

 

正直今の職場での専門的な知識なんて

ほぼ一切ないのが今の私の現状

 

日々必死に勉強をしているけれど

色々な資格を持っている社内の皆様には敵わない

 

 

なのに

 

 

この私の性質のせいなのか

 

やたら営業マンが私に話しかけてきて

なんなら意見まで求めてくるんですよね・・・!!!

 

 

訳の分からねぇ器具を取り出して

「これはこうやって使う物なんですけど

 ルカさん目線どうですか!?」

みたいなことを聞いてきやがる

 

 

分からねぇよ!!!!!

 

やった事もねぇ作業で使う道具について

「どうですか!?」って聞かれたって

どうもこうもねぇよ!!!

 

 

他にも周りには社内の人間がたくさん居るのに

「参考までにご意見を!」と

私の正面に立ち

私の目を真っ直ぐに見つめて意見を求められる

 

 

何故私なんだよ・・・!

 

絶対あんたたち「話しかけやすい雰囲気だから」とか

そういうので私に意見求めてきてるだろ・・・!

 

 

な・・・なんか・・・

ごつごつしててかっこいいですね・・・

とか馬鹿みてぇな意見しか思いつかねぇから!!!

 

 

そんなある日の事

 

 

社長やら現場作業員の所へ営業に来ていた営業マンが

帰り際に私の席に立ち寄った

 

 

営業「ルカさんご挨拶遅くなりました!」

 

私「こんにちは!」

 

 

ご挨拶される覚えもねぇんだが・・・

 

 

営業「ルカさんちょっとこれ見て頂けますか!?」

 

私「えっはい!?」

 

 

営業マンは

細長い箱の中から何やら細長い器具を取り出した

 

 

営業「これ何だかわかりますか!?」

 

 

えーーーーーっとねぇ・・・!

 

これはねぇ・・・!

 

 

私「散・・・水・・・栓・・・?」

 

営業「そう!散水栓なんです!さすが!」

 

 

さすが・・・って・・・

 

 

営業「うちで新しく作った試作品なんですけど

   どうですかねぇ!!!?」

 

 

え?

 

散水栓が「どう」って何・・・!?

 

 

散水栓ってあれでしょ?

あのーなんだほらー庭とかにこう・・・

蓋あってその蓋開けると中に入ってるやつで

ホースとか繋げて使うやつだよね・・・?

 

それを「どう」って聞かれても・・・!

 

 

私「えーっと・・・なるほど・・・試作・・・」

 

営業「こちらの商品はここまで地中に埋まってる状態で

   ここから先が出ている状態になるんですが

   こうやって引き上げて伸ばす事が出来るんです!」

 

私「へぇ!」

 

 

営業マンが必死に私に説明する様子を

社長やらその他の作業員さんやらが微笑んで見守っている

 

何この状況・・・

 

 

営業「引き伸ばすと長さは大体このくらい

   ここから分岐させて2つに分ける事も出来ます!

   どうですかね!!!?」

 

 

ここで私は

 

必死に意見を絞り出してこう言った

 

 

私「・・・これ色メタリックですよね?」

 

営業「!!!!!」

 

私「色が・・・とにかくかっこいいですね!!!」

 

 

これくらいしか思いつかーーーーーーん!!!

 

 

 

結果

 

驚きの事実が発覚

 

 

営業「さすが・・・!!!!!!!

   実はメタリックカラーってうちで出すの今回が初なんですよ!

   普通一般的なのはシルバーですよね!?

   今回一番力を入れたのが色だったんです!

   見てください!表面にもコーティングを入れてるんですけど

   これによって遠くからでも輝いて見えるんですよ!

   ちょっと今までにないでしょう!?」

 

 

その瞬間

 

社長や作業員さんたちが

 

「あっ確かに」「見た事無い色かも」「確かに色かっこいいな」

とつぶやき出した

 

 

 

えっ・・・

 

マジかよ・・・

 

適当に言っただけなのに・・・・・・・・

 

そもそも通常の散水栓自体

そんなに何個も見た事無いぞ私・・・

 

 

完全にミラク

 

 

私「・・・・・・・・・」

 

営業「いやー今回色に力を入れていたので

   そういったご意見を頂けると嬉しいですねぇ!

   そう!色なんですよ!!!

   しかも女性目線でそう言って頂けたっていうのがまた有り難いですね!」

 

 

その瞬間

 

何故か急にシーンとなった社長や作業員さんたち

 

 

ん???

 

 

営業「ルカさんからの女性目線のご意見

   会社に戻って皆に報告したいと思います!

   また新作と試作出たら持ってきますので是非見てくださいね!」

 

私「あっは、はい!(動揺)」

 

営業「っていうか

   社長そこに散水栓ありましたよね?」

 

社長「あ、うん」

 

営業「ルカさんがかっこいいって言ってくださったんで

   これ置いて行きます」

 

私「!!!!?」

 

営業「もしよかったらこれ付け替えて使ってください!

   ルカさんも使ってください!」

 

私「えぇぇぇ・・・!」

 

社長「えぇー良いの!?ただ!?」

 

営業「色に気付いてくださったの嬉しかったんで!」

 

 

マジかよ・・・

 

毎回そうだけど

適当言ってみるもんだな・・・

 

 

メタリックの超かっこいい散水栓を

何故かただでもらってしまった私

 

受け取った散水栓を社長に手渡す

 

 

社長「すげーやったじゃん」

 

作業員1「いっつもなんもくれないのに・・・」

 

作業員2「もっと色々もらえそうだなルカさん相手したら」

 

社長「色なんてよく気付いたな!」

 

 

いや

 

適当だったんだけど・・・

 

 

社長「ただ・・・」

 

作業員1「・・・・・・・・・・」

 

社長「『女性目線の意見』・・・うーん・・・」

 

作業員2「うん・・・」

 

私「え?」

 

作業員3「この間新しくレンチ頼んだ時届いたレンチ見て

     「モンキー届きましたよ!」って持ってきて

     レンチじゃなくてモンキーって呼んだ事もそうだけど

     「このタイプ幅が広く調整出来て使いやすいんですよね」

     とか言ってた人が・・・

     女性目線の意見言うかなぁ」

 

作業員2「うっはは!いや俺もこの間木槌頼んだ時さぁ!

     届いた木槌見て

     「最近のは頭の部分が小さくて軽いから使いにくい」とか

     「頭の部分が先端に向かって細くなってるのが嫌ですよね

      私はストレートタイプが好きです」とか

     すげー工具に詳しい感じの事言ってたんだよね!」

 

社長「この間俺の車に積んでるツルハシ見て

   「使いやすそうなツルハシ!」って興奮して

   いやに慣れた感じで5~6回振ってたぞ!

   ツルハシ見て「使いやすそうなツルハシ!」って

   絶対女性目線の意見じゃねぇよなぁ!!?」

 

作業員1「ルカさんに女性目線の意見求めるのがもう間違ってるし

     さっきの会社戻って

     「女性からかっこいいって意見貰いました!」

     って報告してたらヤバくねぇか?」

 

作業員2「あの色かっこいいって言うの

     絶対男目線だ・・・」

 

社長「確かにかっこよかったけど

   絶対まともさんとかだったら「もっと可愛いのがいい」

   って言うぞあれ」

 

作業員3「20歳ちゃん

     さっきのあれ色見た?どうだった?」

 

20歳「えっ・・・・・・・・・別に

    ピンクとかのがいい」

 

社長「ほらぁぁぁ!」

 

作業員1「ルカさんの目線は女性目線じゃねぇよぉ!」

 

作業員2「センスが男だもんなぁ!!!」

 

作業員3「あいつに連絡して「女性からの意見」って言わねぇ方がいい

     って教えてやった方がいいんじゃないか!!?

     見当違いだろ!!!」

 

私「・・・・・・・・・・・・」

 

 

おい

 

お前ら

 

 

さっき一瞬シーンとなった時

全員そんな事考えてたのかよ・・・!!!

 

 

 

全員木槌で頭一発ずつぶん殴るぞ!!!!!!!!