黒猫のワルツ

触られたら握り潰す

 

皆様こんにちは

 

「俺と毎日一緒に居れば

 美味しい物たくさん食べられるぞ・・・」

「来年は皆で海へ行こう

 ルカさんの水着姿が見たいなぁ・・・」

と社長に耳元でささやかれ

 

「地獄へ落ちろクソ野郎」と心の中で呟いたLUKAでございます

 

 

セクハラが止まらない!!!

 

 

 

先日は社長から

 

何と『隠し撮り』をされたんです

 

 

凄くない?

 

社長が女性社員を隠し撮りってどういう会社?

 

絶対ブログのネタにしてやろうって思ったわ!

 

 

隠し撮りが発覚したのはとても単純な話で

『撮った写真をどうやってフォルダに移動すればいいのか

 社長が知らなかったから』

だった

 

 

社長「ルカさんあのさ

   俺のスマホで撮った写真

   俺のパソコンに移したいんだけど

   やり方がよく分からない」

 

私「あぁそれでしたら私が」

 

社長「えっ」

 

私「やりますので

  そちらでお待ちください」

 

社長「いや

   やり方教えてくれれば俺が自分で」

 

私「すぐですから」

 

 

いつもだったらすぐさま私に丸投げするのに

妙に自分でやりたがるじゃん・・・?

 

そう思いながら

スマホにケーブルを差してパソコンとつないだ私は

そのフォルダの中を見て驚愕した

 

 

私が重機に乗り込む所(若干太もも出てる)の写真がある・・・!

 

 

それ以外にも

私が何かに集中している所を

遠くから撮影した写真が複数枚存在しているではないか・・・!!!

 

 

私「・・・・・・・・・・(絶句)」

 

社長「・・・・・・・・・・・・」

 

私「あの・・・」

 

社長「あ!!!?それ!!!!?

   いやー記念にね!!?

   皆の写真少しずつ撮って行こうかと思って!」

 

 

いや・・・

 

2か月前の日付の写真から残っているのに

人物写ってるのこれしかねぇが・・・?

私の写真しかねぇが・・・?

 

 

私「へぇ・・・」

 

社長「そのうちアルバムでも作ろうと思ってて!!!」

 

私「・・・・・・・・・・

  なるほど

  ではまとめて全部フォルダに移動しますね」

 

 

そこで私は考えた

 

さて

どうしたものか

 

 

私「・・・私もこの写真頂いてよろしいですか?」

 

社長「え!?あ!欲しい!?

   良いよ良いよあげる!」

 

 

そう

 

ありがとう

 

 

スマホの中の画像データを

CtrlキーとXを同時押しで切り取りし

社長のフォルダへCtrlキーとVを同時押しで貼り付ける

 

 

社長「手早いなぁー」

 

私「これで『コピー』が出来るんですよ」

 

 

嘘である

 

 

私「じゃあ私の写真だけ

  私のフォルダにもコピーしますね」

 

 

先程同様

 

CtrlキーとXを同時押しで切り取りし

共有フォルダ内の私のフォルダを開いて

フォルダを最大サイズで表示にし

CtrlキーとVを同時押しで貼り付ける

 

 

 

私がやったのは

 

コピーではない

 

 

切り取りだ!!!!!!!!!

 

 

これで貴様のスマホからもPCのフォルダからも

私の画像は消え

私のフォルダにのみ入っている状態になった!

 

 

私のフォルダが最大サイズで表示されているので

社長のフォルダから私の画像が消えたのは

社長には見えていない

 

後は私が自分のデスクに戻って

私のフォルダからあの忌々しい画像を削除すれば完了である

 

 

私「終わりましたよ(にこっ)」

 

社長「ありがとー!」

 

 

チッ!

 

ふざけた真似しやがって!!!

 

今度やったらセクハラで訴える時のネタにする為に

しっかり保存しておいてやるから覚えておけよ!!!

 

 

 

忌々しい出来事が発生した2時間後

 

ゴミやら荷物を片付ける為に会社の地下室へ行った私は

そこで

過去に工具で若者を殴ったおじさんに会った

 

 

おじ「おぅ

   お疲れ」

 

私「お疲れ様でーす!」

 

 

誰もが皆怖がって目も合わせようとしないおじさんだけれど

私は何故だかこのおじさんを信用している

 

社内で信用出来るのは

何でも屋のじっちゃんと

工具殴りのこのおじさんの2人だけ

 

2人に共通するのは

『余計な事は喋らない無口さ』

 

 

おじ「片付けか」

 

私「そうなんです」

 

おじ「まだ荷物あんのか

   どこにあんのよ」

 

私「階段上がってすぐの所に・・・」

 

 

おじさんは何も言わずに上へ行き

段ボールに入ったゴミを運んできてくれた

 

 

やっぱり限りなく優しい・・・!

 

絶対この人礼儀を重んじる人で

女性や礼儀正しい人にはそれを返す人だと思うんだよなぁ!

 

そして上腕二頭筋がやべぇ

 

 

私「ありがとうございます!」

 

おじ「ちょっと心配なんだけどよ~」

 

私「?」

 

おじ「あんた・・・まだ続けられそうかここ」

 

 

おや

 

 

私「はい

  大丈夫そうですよ?」

 

おじ「そうか・・・

   最近あんた・・・

   社長と行動する事多いだろ」

 

 

そうなのよね

 

 

おじ「妙な事とかやらされたり

   なんかされてねぇか・・・?」

 

 

妙な事とは!!!!!!!?

 

 

私「・・・・・・・・・・・・」

 

 

思い当たる節があり過ぎて

どのジャンルの『妙な事』を差しているのか分からない

 

 

おじ「・・・・・・・いや

   気にならないタイプならそれでいいんだけどよ」

 

 

他の人たちからも

同様の質問をされる事もあるし

「前こういう事もあったから」と実際の事例を出して

聞き出そうとされる事もある

 

だけどこれまで私は

決してそれらの質問に対して

まともに返事をした事が無かった

 

大概全部はぐらかす!

 

 

何故なら

 

信用出来ないから!!!

 

 

自分自身すらも信用出来ない私が

どうやって他人を信用出来るというのでしょう

 

 

このおじさんは

それなりに社長からも気に入られていて

社長と行動を共にする事も多い

 

だけど

 

何故だろうか

 

話しても大丈夫な気がした

 

 

私「どのことを差しているんですか・・・?

  妙な事がとても多い会社だと思っているのですが」

 

おじ「あんた何歳だっけ」

 

私「今年・・・今年・・・37歳ですかね」

 

おじ「だったら色々経験してきてるし

   外から来た人間ならまともな目ぇ持ってるから

   そりゃそう映るか」

 

 

『最もまとも』と言っていたまともさんですら

およそまともではない会社ですしね

 

 

おじ「俺が今言ってるのは・・・あれだ・・・

   セクハラとか大丈夫かって話でよ・・・」

 

私「あぁ!!!」

 

おじ「俺に話しかける奴なんかほとんど居ねぇけどよ

   前にここで泣いてる女の子居てな

   声かけたら「胸触られた」って言っててよ・・・」

 

 

それはガチのセクハラだ・・・!!!!!

 

 

おじ「他の連中に聞いたら

   今まで辞めた女の子たちってのもそういうのがあって

   そんでそのせいでまともさんからいびられるとかって話で・・・

   なんかおかしい事起きてるらしいんだよな」

 

 

あぁぁぁあああ!!!

この理不尽なお話は今に始まった話じゃなかったのね!?

 

うけるぅー!

 

 

私「なるほど・・・

  いやぁ納得ですねそれは」

 

おじ「思い当たる事あるのか」

 

私「大いにありますねぇ」

 

おじ「大丈夫なのか」

 

私「まぁ私は生娘という訳でもないですし

  この年齢ですから

  多少の事は心の中で悪態つく程度で流せますかね」

 

おじ「・・・そうか

   なんかあった時に助けてくれる彼氏とか旦那は居ねぇのか」

 

私「いやー!生憎独り身で!」

 

おじ「ははっ!

   あんた礼儀正しくて真面目なのになぁ・・・

   知ってるかどうかわからねぇけど

   俺10年前まで元々陸上自衛隊に居てな

   自衛隊は真面目で良い男も居るし

   誰か本当に良い奴選んで紹介してやろうか・・・?

   そういうのと付き合ってりゃあいつも

   下手な事してこねぇだろうし」

 

 

えっ・・・

 

めっちゃ良い人ちゃう!!!!?

 

 

工具で殴ったのはダメだけど

こんな良い人居る!!!?

 

 

っていうかこの人自衛隊に居たのか・・・!!

 

今が多分60歳くらい?

50歳まで自衛隊に居たって事?

どうりで滅茶苦茶礼儀大事にしてる雰囲気あったわ・・・!

やっぱりにじみ出るもんだな・・・!

 

見ていた訳じゃないから真実は分からないにせよ

工具で殴ったって話も

恐らく相当若い新人の子が生意気だったか何かだったんだろう

 

 

なるほどなぁー!

 

 

私「ありがとうございます

  でも私一人暮らしで独り身をこよなく愛する

  変わり者なんですよ」

 

おじ「そうか一人が好きか・・・

   まぁ色んな人居るからなぁ・・・!

   でも気をつけろよ

   社長があんたに目ぇつけてるのは明らかだから」

 

 

それなぁー!

 

男性はどの程度理解しているか分からないけれど

女性って『下心を持って見ている目』って

割とすぐに分かるもんですよね

 

女性は鈍感なふりをしてあげているだけで

下心を持ってその女性を見ると

そういう視線を向けられた女性側は

ほぼ100%それに気付くと思う

 

したたかさと狡猾さを持ち合わせて

そういう目で見られても我慢して気付かぬふりをしてあげる

または我慢しなければ生きていけない

それが女性だ

 

ほんと

心底『気持ち悪い』と思っていてもである

 

女性に生まれたからには

それを抱えながら生きなきゃならないもんなのだ

 

その時逃げたって一生付きまとう問題である

 

 

私「周りの男性から見てもそう見えるというは

  なかなか常軌を逸していますね」

 

おじ「社長恐らく今までで一番浮かれてるんじゃねぇかな・・・

   なんかあったら俺で良ければ・・・

   まぁ俺に出来るって言ったら

   話聞いてやる事くらいだけどなぁ・・・」

 

 

優しいぃぃぃぃーーーー!!!

 

 

そして下心無しの目は

やっぱり素敵ですよね

 

じっちゃんも工具殴りおじさんも

全く微塵も下心を感じ取れないから

なおさら私は信用できるのかもしれない

 

 

おじさんはその後無言で

私のゴミ出しやら荷物整理を手伝ってくれていた

 

 

それにしても感動が止まらない・・・

 

以前の会社では若い男性社員から

 

「ルカさんに壁ドンなんてしたら

 腕をそのまま捻りあげられて

 次の瞬間にはこっちが床にドン!ってやられそう」

とか言われていた私が

 

まさかセクハラを受けたり

セクハラを受けて傷付いていないか心配されるなんて・・・!

 

まともに女性扱いされている事に驚きと感動が止まらねぇよ!

 

えぇー私傷付くような子に見えましたー!!!?

うれしーい!!!

 

 

・・・実際は

(っしゃ!ブログネタにしたろ!)なんだけどね・・・

 

 

私「しかし

  胸を触るとは相当直接的ですねぇ」

 

 

何か証拠を掴んで

訴えれば良い稼ぎになったのでは?

 

セクハラの慰謝料の相場と必要な証拠類

帰ったら調べておこーっと!

 

 

おじ「胸の大きい子だったんだよなぁ

   「自分の自意識過剰かもしれないけれど見られてる気がする」

   って思ってたらしいんだ

   だけど思い違いかもしれないって

   誰にも相談出来ねぇで我慢してたんだと

   それで触られて泣いてたんだよなぁ・・・

   まだ20歳とかの若い子でなぁ可哀相だったよ・・・」

 

 

そうかぁまだ20歳ならそんな度胸は無いかぁ!!!

 

 

ハッ・・・!

おじさんからしたら自分の娘と同じくらいの年齢なのか・・・!?

 

そりゃぁ可哀相だし

許せない気持ちにもなろう

 

 

ふと

視線を落とした私

 

 

・・・・・・・・・・・・・うん

 

 

ぼかぁ・・・そもそもあれだ・・・

 

 

私「見られるほどの胸も無くて幸いでした」

 

おじ「・・・・・・・・・・・・あぁ」

 

私「!!!!!!!

  「あぁ」!!!!!!

  そこは「そんな事無いよ」では!?」

 

おじ「あぁっ!!!」

 

 

とりあえずおじさんを見習って

 

 

何かあったら工具で殴りますね!!!