黒猫のワルツ

後始末は人任せかよ

 

皆様こんにちは

 

裕福な家庭や恵まれた環境を

羨んだり妬んだりした事は無いけれど

それらの恩恵のせいで甘ったれた性格に育った人間を見ると

無性にブラック企業とかにぶち込んでやりたくなるLUKAでございます

 

 

 

さて

 

私が働いている会社の社長は

中身がとっても子供である

 

皆さんにも分かるように

社長が喋っている内容を要約したセリフに置き換えるとこう!!!

 

 

「皆僕を見て僕を褒めて褒めて!

 僕が誰より一番すごいんだよ!

 僕はあんな事やこんな事をした事があるんだよ凄いでしょー!?

 僕の話を聞いて聞いて聞いて聞いて!

 僕に構って構って構って構って!

 僕は皆に愛されて当然の人間なんだ!

 僕の為に皆が動くのなんて当然なんだからな!

 僕以外の奴らなんて皆下等生物でしかないんだ!

 僕が言う事は絶対間違いないんだぞー!!!

 ねぇねぇねぇねぇ僕の話ちゃんと聞いてるーーー!!!!?」

 

 

こんな感じ

 

 

5歳児がこんな風に喋っていたら

何となくちょっと可愛いかもしれないけれど

要約するとこうなる言葉を吐き続けているのは

50代のハゲ上がった男性である

 

 

残念

 

 

 

そんな社長が先日

 

コロナ対策の為にある物を自分で作った

 

 

それは

 

ビニールの仕切り

 

 

私が座っている席は

既に単独で座るような配置のデスクになっていて

周りに誰も居ない広々とした空間なんだけれど

 

そこから少し離れた場所に居る20歳の女の子や

その他諸々の人たちは

大層窮屈な狭い空間に密集した形で座る事になり

マスクを外して喋ればモロに飛沫を喰らうような状況だった

 

 

そこに

天井から厚手の透明なビニールをぶら下げた

 

 

ただね

 

それがちょっと・・・まぁそのなんだ・・・

 

 

酷い

 

 

一言で言うと『酷い』

 

 

正直さ

何もやっていない人間が

何かをやった人間の結果について

あぁだこうだと口を出すのはよろしくないと思うんですよ

 

何もやっていない奴は黙ってろ

って話だと思っている

 

だけど

それにしたって酷い出来だった

 

 

まず

えーっと

 

ビニールの長さは多分3メートルくらいあるんですかねあれ・・・

 

それが

2メートルちょっとしかない天上に

ピンで打ち付けられているので

 

天井側もビニールが余ってぐちゃぐちゃしているし

垂れさがったビニールは

皆のデスクの上にぐじゃあぁっ!と乗っているか

床にでろーーっと伸びている

 

 

・・・何故・・・切らなかったのだろうか・・・

 

 

そして

横にも長いまま使っているので

2重になってしまっている箇所もあったり

折り曲げられてブワァッと広がっている場所もある

 

 

これは・・・

 

何というか・・・

 

 

斬新

 

 

朝一出社してすぐにその光景を目の当たりにした私は

ぐじゃぐじゃのビニールが天井からぶら下がり

圧迫感ありまくりの20歳の女の子たちのデスクの辺りを

二度見していた

 

 

私「・・・・・・・・・(な・・・なんだこれは・・・)」

 

社長「おはよう!」

 

私「おはようございます・・・」

 

社長「昨日やっておいたんだよ!

   どう!?いいでしょ!!!?」

 

 

社長は

とにかく褒められたい人間である

 

「褒めて褒めて褒めて褒めて!

 そしたら俺どんなに大変だったか喋るから!!!」

 

という彼自身は恐らく自覚していない

心の声が聞こえてくるようである

 

 

私「あー・・・

  ・・・・・凄いですね(色んな意味で)」

 

社長「いやー時間かかったんだよ!

   どっかに頼んだらお金かかるからさぁ!

   自分でやった方が良いと思ってさぁ!

   道具とかは揃ってるしこういうの得意な方だから」

 

 

案の定喋り続ける社長には目もくれず

(あわわわわ・・・)

と思いながらビニールを見つめる私

 

 

するとそこへ

続々他の人たちも出社してきた

 

 

全員を呼び止めて褒めてもらおうとする社長

 

 

誰もが皆

(ここで本音を言ったら拗ねて面倒な事になる・・・)

という事を考えているのだろう

 

ぐじゃぐじゃのビニールを二度見し

社長からの質問に

 

「あー・・・・・・・良いですね・・・」

「あー・・・・・・・すごい・・・ですね・・・」

 

似たり寄ったりの返答をして

苦笑いのような笑みを浮かべて

ビニールを振り返って見つめたまま立ち去って行く

 

 

・・・そうなるよね・・・

 

 

20歳の女の子に至っては

目は口ほどに物を言っており

(はぁ!?何してくれてんのマジで!

 マジきったねぇ!)

みたいな目をしていた

 

そうだよね・・・

君の席はパソコンの奥側に大量の余ったビニールが

ぐじゃぐじゃぐじゃーーーっとしていて

パソコンが押しやられて手前に来てるもんね・・・

 

このぐじゃぐじゃの部分・・・

埃が溜まったらめちゃくちゃ汚ねぇんだろうな・・・

 

 

 

するとそこへ

 

何でも屋のおっちゃんが出社してきた

 

 

そして

間髪入れずこう言った

 

 

おっちゃん「あぁ!?なんだこれ!

      きったねぇな!

      誰がこんなバカな事やってんのよ!!!?」

 

 

言っちゃった!!!!!!!

 

いや

このおっちゃんなら間違いなく言うと思ってたけど

こんな事務所のドア開けて3秒も経たないうちに言うと思わんかった!

 

 

社長「いや・・・コロナ対策でやらなきゃならないから」

 

おっちゃん「あ?社長がこんな事やったのか」

 

社長「昨日自分で買ってきて」

 

おっちゃん「いやいや!

      実際に誰がやったかとか買ってきたとかどうでもいいんだわ!

      そういう話じゃなくてよ!

      どうせやるならきっちりやれや!

      きたねぇ!って話をしてんだよ!

      こんなダラダラ床に引きずってたらみっともねぇだろ!

      ちゃんと寸法測って切るとかあるだろ!

      こんな・・・みっともねぇ事しか出来ねぇなら

      ちゃんとしたとこに依頼してやってもらやーいいだろ!」

 

社長「・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

しばらく立ち尽くした社長

 

 

20秒ほど黙っておっちゃんを見つめていたが

静かに自分の部屋へ戻って行った

 

 

・・・・・・・あーあ

 

 

いやー・・・うん・・・あのー・・・

 

難しいですね!!!

      

 

ぶっちゃけその場に居た全員が

おっちゃんの言ってる事と同じ事を思っていたと思う

 

だけどまぁ・・・なんだろ・・・

社長は社長なりに頑張ったんでしょう

 

 

ただ

恐ろしくみっともないのは真実で

マジでこんな訳分かんねぇ空間をお客様に見せる訳にはいかない

ってくらいには酷かった

 

だから今回のこのやり取りについてはー・・・あー・・・

どうなんでしょうねぇ・・・!!!?

 

 

 

皆ぐちゃぐちゃのビニールに囲まれた空間で仕事を開始し

現場へ行く人たちが現場へ行った頃

 

社長が

突然勢いよく社長室のドアを開けて出てきた

 

 

ゴッバンッ!!!

 

ズカズカズカッ!!!

 

 

私「!?」

 

 

そして次の瞬間

 

 

バリバリバンッ!!!

 

バンッバンッ!!!!!

 

 

突然

ぶら下がっていたビニールを両手で掴んで

力いっぱい引っ張って

天井から無理矢理引っぺがし出したのだ

 

 

私「!!!!!!!!?」

 

 

その行為にも驚いたけれど

もっと驚いたのは

 

 

バンッ!!!!!

 

バチバチバチッ!

 

 

天井にピンで打ち付けていたビニールを

力任せに引っ張って無理矢理引っぺがした事により

 

天井の表面の板まで剥がれそうになって浮き上がり

木片が勢いよく飛び散った

 

更には

すぐ近くに蛍光灯がある場所では

蛍光灯の本体部分も天井の表面の板と一緒に外れそうになり

そこからも何か埃のような物が大量に降ってきているし

ミシミシッ!という音も響いてきている

 

 

光の差し込む方向の関係で

飛び散る細かい物体がばっちり見える私の席

 

 

な・・・何という事だ・・・!!!

ついさっき綺麗にデスクを磨き上げて

床もしっかり箒でお掃除した場所なのに・・・!

 

 

社長「要するに俺のやる事が気に入らねぇって事だろ!!!?」

 

 

おっちゃんはもう居ない

 

居ないけれど

そんな事を叫びながら

天井からぶら下がっているビニールを

気でも狂ったかのように力任せに剥がしまくる社長

 

 

えぇえぇえぇえぇ・・・・・・!

 

 

小学生だか中学生だかの時に

突然キレて机を持ち上げて暴れ出した

よく分からない生徒が居た事を思い出した

 

 

頭がどうかしている・・・!

 

 

おっちゃんは

「お前のやる事が気に入らねぇ」

とは言っていなかった

 

「寸法を測って切るとかあるだろう」

とどこがダメなのか言っていた

 

だけど社長は・・・

自分が一番正しいと思っている人間だから

「ここは良くない」

と言っても受け入れない

 

「俺の事が気に入らねぇんだろ!

 俺もお前の事なんか嫌いだから安心しな!

 辞めるなら辞めちまえ!」

と激高する人間である

(マジで実際にこのままのセリフを言っているのを何度も聞いた事があるから怖い)

 

 

でもおっちゃんは役員なので

それを言う事も出来ず

こうやって居なくなってから暴れ出したのだろう

 

 

全てのビニールを剥がし終わった社長は

ビニールを床に放り捨てたままどこかへ消えた

 

・・・・・・あ

 

後は片付けておけ

って事ですかね・・・

 

 

そっとまともさんと会長夫人の方を見たけれど

2人にとっては多分『いつもの事』なんでしょうね

全く意にも介していない雰囲気だった

 

へぇ・・・・・・

 

 

静かに立ち上がり

ビニールの端の方を持って後ろ向きに歩き

ぐじゃぐじゃのビニールを伸ばしながら

 

先程色々と飛び散っていた辺りを見ると

 

そりゃーもう木片が散らばって凄まじい事になっていた

 

 

そ・・・掃除したばっかだったのに!!!

 

 

たまたま給湯室へ行っていた20歳の女の子も

給湯室の中からこの様子を見ていたらしく

(何だったんだ一体・・・頭がおかしいんじゃないのか・・・)

みたいな表情で出てきて

 

自分のデスクの前で立ち止まり

 

 

・・・そこで静かに身体を前かがみにして

眉をしかめて何かをじっと見つめた後

 

 

凄い勢いでのけ反って後ろに5歩くらい下がった

 

 

20歳「!!!!!!!!?」

 

私「・・・・・・・・・・?」

 

 

20歳の女の子が見ていた彼女のデスクの上を見ると

 

そこには無数の細かい虫の死骸が・・・!!!

 

 

あぁぁ~天井の板の裏とかに居たのかなぁ・・・!?

 

 

そして

20歳の女の子が煎れたばかりだった

デスクの上に置かれたマグカップのお茶の中にも

虫と木片が浮いている

 

 

そんな20歳の女の子の手には

マグカップに被せる蓋が・・・

 

 

あぁ・・・

お茶を淹れた後に蓋を取りに給湯室へ行っている間に

この悲劇が起きたのね・・・!?

 

 

20歳「・・・・・・・・・・・」

 

私「・・・・・・・・・・・

  んっんー・・・!

  ・・・ふぃー・・・」

 

20歳「・・・死ねば良いのに・・・」

 

 

静かに雑巾を取りに行き

虫が大の苦手な20歳の女の子のデスクを

雑巾で綺麗に拭いてあげた私

 

 

 

あぁいう衝動的に暴れ出す人って

 

 

どっか脳の一部の働きが悪いんじゃないのかなぁ!!!?