黒猫のワルツ

久々の『あいつ』が登場だ!

 

皆様こんにちは

LUKAでございます

 

 

以前の会社で

私と・・・まるで漫才のようなやり取りをしていた『ある女性』

 

退職に伴い

そんな『ある女性』からのネタ提供も無くなり

彼女と私のやり取りネタが好きだった人たちは

大層寂しい思いをしていた事でしょう

 

 

 

さぁ!!!

 

 

あの彼女のネタだぞっ!!!

 

 

 

先日

数か月に一度足を運ぶか運ばないかの

商業施設にやって来た私

 

文房具類が不足していた為

そこで一気にまとめ買いをしようと思ったのだ

 

大量の文房具を購入した私は

(さてと・・・さっさと帰るか・・・)

と思っていたが

 

ふと

 

鼻先をかすめる美味しそうな香りに足を止めた

 

 

マクドナルドだ・・・!

 

 

もうすっかり帰る気満々だった私は

その場に立ち止まった

 

 

どうしよう・・・

今朝の内に晩御飯の用意をしてきてしまったけれど

もう随分長い事マクドナルドに行っていない・・・

 

ダブルチーズバーガー食べたいなぁ・・・!

 

 

数秒立ち止まっていたが

くるっと駐車場とは反対方向を向き

マクドナルドに向けて歩き出した私

 

迷ったけど

今日はマックでテイクアウトして帰ろう!

 

 

レジには既に数名の人が並んでおり

皆コロナ対策で広く距離を空けて立っていた

 

一番後ろに並んだ私は

目を凝らして遠くのメニューを見ていた

 

 

・・・が

 

あまりにも遠くて何も見えず断念

 

手持無沙汰になった私の視界に

 

 

私の前に並んでいる人の姿が入った

 

 

 

・・・・・・・・・・

 

 

・・・・・・・・・・・・・・

 

 

随分細い人だな

 

 

それだけの印象を持ち

再び違う場所を見ていた私だったが

 

ふと違和感を感じた

 

 

んんん?

 

 

再び私の前を並んでいる人を見ると

丁度私からその人の横顔が見える位置に移動した所だった

 

 

あれ・・・?

 

ん・・・・・・・?

 

 

んーーーーーー・・・

 

 

この人・・・・・・

 

誰かに似てる気がするんだけど

誰だったかな・・・?

 

はて・・・???

 

 

再び他を見るも

やっぱり私の前に居る人が気になる

 

横顔を

 

じーーーーっと見つめる私

 

 

あれ?

 

ん???

 

この人って・・・いやでも違うかな・・・

似てる気がするんだけど・・・

でも違うかもしれない

 

よくよく考えると私は以前

彼女のどこを見て

彼女として認識していたのだろうか

 

 

・・・・・・・・・おでこの産毛・・・?

 

 

彼女のおでこには

まるで赤ちゃんの髪の毛のような産毛がたくさん生えていて

いつも私はそれを

「おい産毛!」と呼んで弄っていた

 

向こうは向こうで

「でこ広いよ」と言ってきていた

 

 

そうだ・・・

おでこに産毛が生えていたら彼女で間違いないはずだ・・・!

 

しかし

丁度前髪が邪魔していておでこが見えない!

 

 

あぁーーーー

多分これあの人だと思うんだけどなぁー!

 

声掛けたいけど

違っていたら嫌だし・・・

どうすっかなぁ・・・

 

あーーー・・・・・・・

 

 

そんな事を2分ほど考えていただろうか

 

 

前に並んでいた人たちが半分以下に減るまで考えていたが

 

 

私は

彼女を正面から覗いてみる事にした

 

 

ひょいっ&じーーーーっ

 

 

その瞬間

彼女が顔を上げ

 

 

ばっちり目と目が合った

 

 

S「・・・・・・・・・あぁ???」

 

私「・・・・・・・・・あっ」

 

 

産毛

 

生えてた!!!

 

 

これは間違いなくSさんだーーー!!!

 

 

私「あぁっ!産毛だ!!!」

 

S「ちょっおいっふざけんなよ!!!

  久々の再会で第一声それかよ!!?」

 

 

そうだよ!!!?

 

私の中で

君=産毛だった事についさっき気付いたんだ!

 

よう久しぶりだな産毛!!!

 

 

私「産毛が見えなかったから

  違う人かなぁって思ってずっと横から見てた!」

 

S「どういう事!?

  あたしの事なんだと思ってんだ!?

  って言うか!え!?なんでここに居るの!?」

 

私「・・・・・・・・マクドナルドの商品を買いに来ました」

 

S「それは見れば分かるわ!!!」

 

私「いやぁー久しぶりだねぇ!

  元気だったか産毛!」

 

S「でこさんも元気そうで何よりだよー!

  いや待って

  知らない人が聞いたらあたしの苗字

  うぶげさんなんだって思われるからやめてくんない?

  ってか何?どこの制服着てんの?」

 

私「〇〇会社」

 

S「!!!!!!!?

  は!!!?

  今そこで働いてんの!?」

 

私「そー超ホワイトで良いとこだよー」

 

S「・・・・えっちょっと待って

  つーかさぁ・・・

  あたしもそこで働いてたんだけど・・・!」

 

私「えっ」

 

S「高校卒業して最初に勤めたのそこだし・・・!」

 

 

何という事でしょう・・・!

 

以前の会社での相棒的Sさんが

以前勤めていた会社に今度は私が勤めているというこの奇跡!

 

 

私「すげぇミラクル」

 

S「あそこ親族やばくない?

  マジ18の時にあそこは無理だったわー」

 

私「あーでもうまくすれば土曜休めるし

  日曜祝日休みだし

  休憩2時間あるし

  きっちり定時で帰れるのに〇△(前の会社)より

  基本給良いよ?

  〇△の残業ほぼ無しと比較しても今のが手取り良いし」

 

S「はぁ!?

  マジで!!!?

  あたしん時そんなじゃなかったけど!」

 

私「奥さん!働き方改革ですってよ!?」

 

S「マジか!

  あたしが居た時からそうだったらそこで働き続けられたのに・・・!

  でもこっちもお偉いさん達転勤決まったかんね!」

 

私「でも残業すげーし得る物ねぇじゃん

  失っていく一方じゃん・・・

  転職したら痔も治ったし全てが絶好調なんですけど

  主に私は血液を失ってたわ・・・」

 

S「あそーだ!Aちゃん辞めたよ!」

 

私「はぁぁぁっ!!!?

  どうして!誰かにいじめられたの!?」

 

S「妊娠したからついでにそのまま辞めた」

 

私「あ、そゆ事?それならいいわ

  幸せになれよ・・・!」

 

S「あたしも結婚したよ」

 

私「はぁぁぁ!?

  すげぇなその男!!!」

 

S「ちょ・・・

  「結婚したよ」って言って1秒も無いくらいの速度で

  その返し出来るのがさすがだよね!?

  今までそういう面白い反応してくれる人居なくてさぁ

  皆おめでとうしか言わない中でこれ来るとマジでウケるわ!」

 

私「死んでも離さない方が良いよ

  二度と出会えないぞ

  絶滅危惧種の男だぞそれ

  本当に心底おめでとう!」

 

S「うるせぇ余計なお世話だよ!

  結婚したけどまだ実家暮らしなんだ~」

 

私「ほら!すげぇな!?

  その男すげぇわ!!!

  ・・・えっ?どういう状態よそれ・・・」

 

S「普通に完全に別々に暮らしてるけど籍だけ入れた感じ?

  これからも別居したまま暮らすと思うさ~」

 

私「・・・結婚する必要性あったの・・・?」

 

S「ちょっとそこ突っ込まれると困る」

 

私「半分冗談のつもりだったけど

  ガチで相手の男すげぇじゃん・・・」

 

S「ほんとなんであたしと結婚しよーと思ったんだろーね~?」

 

私「あぁだけど週末だから

  マックでお土産買って帰って2人で食べる

  みたいな感じって事ね・・・?」

 

S「ううん

  お父さんのマック買いに来た」

 

私「は?」

 

S「ハンバーガーセット買って

  ポテトとバーガーがお父さんので

  コーラがあたしの」

 

私「何が悲しくて週末にお父さんと仲良くマックシェアだよ」

 

S「ってかもう仕事終わったの?

  早くない?」

 

私「だから定時で帰れるんだっつーの

  お宅とは違うんですよ

  あれ、でもお宅ももう仕事終わってるんでしょう?

  早いねぇ?」

 

S「いや!そう!でもね!?聞いて聞いて!?

  最近結構早いんだよ!?」

 

私「へぇ何時!?」

 

S「21時には帰れる!」

 

私「おい知ってっか?

  それは『早い』って言わねぇんだよ

  社畜の精神身に沁みついてんじゃねぇよ」

 

S「後ね

  これだけは言える」

 

私「うん」

 

S「ルカさんが居た部署が一番やべぇ

  もうずっとあの人たちより後に帰った試しない

  一人両手に包帯巻いて働いてるし」

 

私「こえぇぇぇえええ!!!

  辞めて・・・辞めて良かったぁぁぁ!

  えっつーかそんな危険な部署だったっけあそこ・・・?

  両手に包帯ってどういう事・・・?」

 

S「戻っておいでよ~」

 

私「あっじゃあむしろ

  戻っておいでよ~」

 

S「いやこっちのは良いけど

  そっちのはなんか違わない?」

 

私「ばばぁになってリニューアルして戻っておいでよ」

 

S「ばばぁって言葉の響きと

  リニューアルって言葉の響きのギャップが凄い」

 

 

Sさんの順番が回ってきて

セットを頼んだSさん

 

私も大量に注文をし

 

2人揃って商品が出来るのを待つ

 

 

S「買いすぎだよね?」

 

私「一食分だよ?」

 

S「あ・・・うん・・・だと思った」

 

 

商品を受け取り

歩き出す私たち

 

向かっている方向は同じである

 

 

私「車どこ停めたの」

 

S「そこから下がったとこ」

 

私「あぁじゃあ同じだ」

 

 

会話をしながら歩き

駐車場に到着した私たちは

 

ここでお別れかな

という雰囲気を感じた

 

駐車場は広く

さすがにここから先の方向が同じである可能性は低い

 

 

S「どこ停めたの~?」

 

私「そっち」

 

S「えっ同じか

  あっへぇー?」

 

 

再び会話をしながら歩き出し

 

 

私たちは衝撃の事実を目の当たりにした

 

 

私「お前私の後ろかよ!!!?」

 

S「はぁぁぁ!!?

  凄くない!?

  こんだけ広い駐車場でこんな事ある!?」

 

私「お前私をつけてるんじゃないのか!」

 

S「何分にここ来た?」

 

私「えーっとね駐車券見ればわかる・・・

  17:48」

 

S「はーーーい!

  あたし17:43ですー!

  あたしの方が早いー!!!

  ねぇねぇでもさぁ~この間山行ったっしょ

  それは知ってるんだぁ~」

 

私「やっぱつけてるんじゃないのか!!?

  ってか私は文房具屋で買い物してからマック行ったんだけど

  あなたはどこで道草食ってたの?」

 

S「えっ・・・3階の文房具売り場・・・?」

 

私「はい」

 

S「こわっ

  あたしもそこで買い物したわ・・・」

 

私「ここまでくると気持ち悪い」

 

S「ってかマックよく来るの?」

 

私「いや・・・何か月ぶりかかな?」

 

S「あたしもすっごい久々だったんだよね・・・

  えっそれでこうやってレジで前と後ろに並ぶの

  もはや奇跡じゃない?」

 

私「うん気持ち悪いな」

 

S「なんっでだよっ!!!

  そういう事言うなよっ!!!

  気持ちいいって言えよっ!」

 

私「気持ちよくはねぇだろ!?

  それはそれで明らかにおかしいだろ!!!

  なんだよ奇跡みたいな出会いで気持ちいいって!

  下ネタ!!?」

 

 

いやいや本当に

すげー確率ですよ

 

今の所以前の会社で働いている人とは

そんなに遭遇していない状態だった

 

ほんっと2人くらいチラッと見かけた程度

 

なのに

このSさんとは

こんな風に逃げられない感じの場所で

がっつり遭遇しちゃうもんなんですね

 

1時間は60分

1日は24時間

1週間は7日間

こうやって考えていくと

もはや生活リズムさえ異なる2人が

待ち合わせる事も無くバッタリビッタリ

全く同じ場所に居合わせるという事は

まるで奇跡のように思える

 

それも

よりによってこのSさ・・・産毛だ

 

 

 

そこからしばらく立ち話をした私たち

 

お互いにそろそろ帰ろうか

という話になったその時

 

 

S「てか今度またここで会って買い物とかしよーよー」

 

私「・・・・・・・・うん!」

 

S「ちょ・・・

  今絶対適当に返事しただろー!!!?

  待ち合わせてまで会う気はねぇ

  って思ったっしょーーー!!!?」

 

私「はははは」

 

 

 

さすが

 

 

君は私の元相方だ

 

 

 

本音バレバレ過ぎて笑うしかなかったわ・・・!!!