黒猫のワルツ

親の躾は確かに良かったが

 

皆様こんにちは

 

自分では自分があまり『育ちが良くない』

と思っているLUKAでございます

 

 

育ちの良し悪しって

まぁ色んな視点から見れるものだと思うんですよね

 

言葉遣いや振る舞いや

その他諸々色々な部分に現れるもんだと思う

 

 

私の場合は

本来の言葉遣いが非常に悪い事や

その・・・ね

本来の振る舞いもそうですよ

 

例えば

足元にある棚の扉を閉める時に

ついつい足でスパーン!と閉める

とかもそうでしょう

 

分かってる!

 

そんな事する人あんまり居ないってのは分かってる!

 

だけど足でやった方が早いって事あるじゃん!!?

 

 

ふとした瞬間にチッと舌打ちが出てしまったり

あくびをする時に手で口元を隠さない

なんてものだってそうだと言えると思う

 

 

だけど素の私なんてそんなもんですよ

 

どんなに外でお行儀よくしていたって

子供の頃に沁みついた本質はそうそう変わらないものである

 

 

ただ

 

母はちゃんと私に躾をしてくれていた

 

 

躾に関して言えば

かなり厳しい方だったと思う

 

箸の持ち方や食事のマナー

言葉遣い

「家の中は綺麗にしなさい」

「出した物は片付けなさい」って事だってそうだし

「靴は揃えて脱ぎなさい」もそう

紐の結び方の種類や

ドアを閉める時は音を立てないように閉める事

畳の縁は踏まない

ドアの敷居を踏まない

雑巾の洗い方や絞り方

掃除のやり方

 

 

もーーーありとあらゆる事を教えられた

 

 

教えられたんだけれど

 

幼い私は全く言う事を聞かなかった

 

 

相当イライラしたと思うんだよなぁー!

 

特に思い出深いのが

「靴を揃えて脱ぎなさい」である

 

脱ぐ時に後ろ向きになって

脱いで入って行く

っていうのを何度も何度も教えられていたはずなのに

 

帰宅した私は

靴を脱ぎ散らかしてブワァッと部屋に入って行く

 

 

結果

 

 

よく家の窓から靴を投げられた

 

 

何度言っても言う事を聞かないと

外にバーン!と靴を投げられる

 

 

同じく

遊んだおもちゃなんかを片付けないでいると

それも窓からぶん投げられる

 

バーン!!!

 

 

最初は口で言っているだけだった母に

あそこまでの事をさせたのは間違いなく私である

 

どうして何回も言われてるのに

それが出来なかったんでしょうね・・・

 

私が母の立場だったら

母よりも酷い行動を取っていた可能性すらある

 

よく岩石みたいな固さの拳で頭をガツン!と殴られたけれど

ようあんなもんで気が済んでたもんだ

私ならそんなクソガキ山に捨てに行くわ・・・!

 

 

ただ

私も私で

母にそうやって殴られたりしても

母を恨むような事って無かった

 

なんというか

幼いながらも

母が私に暴力を振るう時っていうのは

必ずちゃんとした「正当な理由」というものがある

って分かっていたんですよね

 

怒られて当然の事を自分がしているのだから

怒られて殴られてもやむなし!みたいな

(今の時代だと虐待とか言われそうだけど)

 

 

父の暴力の場合は理不尽過ぎて

いまだにふつふつと心の中でいぶるくらいの

深い憎悪しか生まなかったけれど

 

母に対してそういった感情を持った事はない

 

 

本来だったらある程度年齢がいってから

「あの時の母は正しかった」

みたいな感じで理解するもののような気もするんだけれど

幼い頃から全部分かっていた

 

 

むしろ年齢を重ねて分かった事は

 

私がそれを分かっていたのに

言われた事を全く実行出来ない事に大きな問題があった

って事である

 

なんであんなに毎日同じ事言われて殴られたり

物を窓から投げられて走って拾いに行く羽目になるのに

学習しなかったのかなぁーーー!!!?

 

何なら何度かは

開き直って『拾いに行かない』なんて行動までとっていた

 

 

自分で言うのもなんだけど

マジで最低のクソガキである

 

 

 

母から言われていた事をまともに実行出来るようになったのは

10代後半くらいからだろうか

 

アルバイトを始めた頃から

「外(人前)ではちゃんとしなきゃ」という気持ちから

徐々に言われていた事を実行するようになった

 

出来るなら最初っからやれよ自分

 

 

なので

 

私は外では大層評判が良いんですよね

 

年配の人たちから

「親の躾が良いんだね」

なんて事をよく言われる人間だった

 

マジで母の躾の賜物である

 

 

もちろん家の中では

それらを完璧にこなしている訳じゃなかった

 

だらしない所はだらしない!

 

 

家の中でも教えられた事を完璧にこなすようになったのは

一人暮らしを始めた頃くらいからかもしれない

 

私のやる気スイッチ的なものが

どういう条件下で発動するものなのかよく分からないけれど

状況に合わせてやったりやらなかったり

みたいなもんなんでしょうかね・・・

 

 

 

先日

 

会社へ来客がやって来た

 

丁寧にお茶を煎れて

お盆に乗せて畳の部屋へ運んでいく

 

 

私「失礼いたします」

 

現場王「あ!お茶!どうも!」

 

 

畳の間への入り口の所で

スッと後ろ向きになって靴を脱ぎ

縁を踏まないように歩いて行き

 

静かにお盆を降ろしてお茶を出す

 

 

私「どうぞ」

 

お客「あぁーどうもありがとうございます!」

 

現場王「ルカさんは動作が綺麗だなぁー!

    今見ました!?

    あそこで靴脱ぐ時!

    躾が良いなぁーって思いますよねぇ!」

 

お客「いやぁ本当に

   思わず喋ってたのやめて見ちゃいましたねぇ

   今時珍しいですよ

   僕気になったのが

   ちゃんと畳の縁踏まないでここまで来てるんですよ」

 

私「ありがとうございます(にこっ)」

 

現場王「親の躾が良いんでしょうなぁ!

    きっと子供の頃からよく出来た子だったんでしょ!」

 

お客「こういうのは子供の頃からのが出ますからねぇ

   大人になってから急に出来るもんじゃない」

 

私「・・・・・・・・・・・・」

 

 

その時

 

 

母が鬼のような形相で

 

私の小さな靴を窓からぶん投げている姿を思い出した

 

 

私「フッ・・・」

 

現場王「え?どうしたんですか?」

 

私「いえ・・・なんでも・・・」

 

 

子供の頃は出来なくても

 

教えられた事は後々生きてくるもんなんですよ・・・!!!

 

 

子供の頃のクソみてぇな私を見せて差し上げたい・・・!